2006-06-04

2006/6/4(Sun) 藤の香や まどろむ犬の 前世の夢

  藤の花の香りを覚えていますか?初夏の午後、山を歩いていて甘いけだるいような妖艶な香りに出会ったら、それは山藤か葛の花です。一房にたくさんの花をつけていますが、根元から順に咲いて咲き揃う間もなくもう散り始めます。そして花の跡につくのはインゲン豆みたいな長い種子です。

 山本丘人という画家の作品に、藤棚の木漏れ日の下に佇む大きな犬の絵がありました。美しい絵です。静かな昼下がり、はてあの犬の色は黒だったか、純白だったか…。遠い昔の記憶に誘われるような香り。高井家ではゴールデンのラッキー君が仰向けになって昼寝していました。彼の前世は何だったのかな。



2006-06-02

2006/6/2(Fri) 蜜蜂も 励む行者 ニンニクの花

  これは庭の「行者ニンニク」の花です。女峰山辺りにもたくさんあったそうですが、最近は少なくなったようです。葉っぱはスズランの葉の形によく似ていて、味はニラのようです。昔、行者さんが山にこもって修行をする時に、精力をつけるために食べたのでこの名前があるそうです。

 お味噌汁にさっと入れて食べると、ニンニクのような濃い旨みが出て、いかにも元気になるような気が…右のほうで蜜蜂さんもせっせと蜜を吸っているのがおわかりでしょうか?



2006-06-01

2006/6/1(Thu) 青々と 剣に花が 咲く水辺

  あー、もう五月は行ってしまったというのに池のあやめは花盛り。今年は本当に花々が遅いこと。このみずみずしい緑の剣のような葉の間に繊細な花弁を広げて咲く紫の佳人よ!あやめと菖蒲が共生していて、お花をもらおうと鋏を入れるとかぐわしい香りがします。夕べは旧のお節句だったので月遅れの菖蒲湯に入りました。

 うちのあやめは四季咲きで、春・夏・秋・晩秋と3~4回咲き、よく「狂い咲き」と間違われます。しかもひとつの花芽に2~3輪づつぐらい交代で咲くので、美人長命ですね!


(2021/1/16追記)この投稿の花は、アヤメではなく、カキツバタでした。


2006-05-28

2006/5/28(Sun) 日光に 甘き雨降る 古道かな

 再び、おかみのたかみの好きな日光の風景です。これは東照宮の裏手、中世の道「滝の尾道」の近くの友人宅へ通じる道です。苔むした石垣に囲まれていつでもひっそりとしてしています。いまどき舗装をしていない道、水たまりは珍しい!梅雨の季節などは静かな雨に濡れて石垣の間から山草が顔を出します。まるで甘い雨を楽しむかのように…本当に雨の日光は素敵です。

ここ数日、さすがに雨好きな私もお天気のせいか忙しさのせいか少々ブルーになっていました。しかし5月25日は毎年滝の尾稲荷神社の大祭で、今年はみごとな五月晴れ。なおかつ私メのお誕生日でもあり息子から可愛いお花が届きました。ようやく元気が出てきたところです。



2006-05-23

2006/5/23(Tue) 瀬をはやみ 緑の嵐 岸辺行く

いつの間にか神橋の袖の山は、さみどりから濃い緑に変わりつつあります。本当に春の行くのが早かったこと!木々を揺らす風は初夏そのものです。金谷ホテルの下の大谷川河畔は私の大好きな日光の風景の1つです。こんなに大勢の人が見られる場所で、自然の形が残っているところは少ないでしょう。ぜひ足を止めて覗いてみてください。

水が白い波をたてて渦巻く流れの向こうには、いかにも岩魚がいそうなよどみがあります。国道を行き来する車の列とすぐ近くを泳ぐ魚たち。人も自然も、みんな一生懸命に生きているんですね。



人気の投稿