柚子湯に入りましたか?21日は冬至。ここ2,3日、12月には珍しく暖かい日が続きました。真っ白だった男体山の雪も、ちょっと薄くなったかな。朝晩の霜と時折吹く風は冷たくても、陽射しがひとあし早く春の予感を告げています。
男体山の向こうには、もう新しい年の神様がスタンバイしていらっしゃるのでしょうか。お正月の日光は、初詣のお客様と、都会から帰省する家族連れで晴れやかに。今は、その前のしばしの静けさ、という感じです。
柚子湯に入りましたか?21日は冬至。ここ2,3日、12月には珍しく暖かい日が続きました。真っ白だった男体山の雪も、ちょっと薄くなったかな。朝晩の霜と時折吹く風は冷たくても、陽射しがひとあし早く春の予感を告げています。
男体山の向こうには、もう新しい年の神様がスタンバイしていらっしゃるのでしょうか。お正月の日光は、初詣のお客様と、都会から帰省する家族連れで晴れやかに。今は、その前のしばしの静けさ、という感じです。
暮れの仕事のコラボレーション。敷き松葉をバックに、大根がザルに入れられて縁側に。三浦大根を削ぎ切りにして数日干した後に、昆布や鷹の爪と一緒に漬け込みます。真っ白な大根の肌が、柔らかな冬の太陽をいっぱい浴びて輝いていますね。
本格的な寒に入って、氷の張った漬物樽から、シャリシャリ凍った切り漬けを出してきて、暖かーいコタツで食べるのです!たくわんとは又違った純粋な大根の風味が…御飯にもお酒のつまみにも最高。あ~、楽しみだなぁ~。早く来い来いお正月♪
気がつけば師走。季節の行事と仕事に追いかけられているうちに、今年もあっという間に年の暮れとなってしまいました。高井家も畳替えや庭の冬支度、大掃除をする毎日です。築80年あまりの古い家なので、毎年改修が欠かせません。
本当に今年は忙しかったな~。と言っていたら美しいマダムがリース作りを教えてくれました。自然の素材は森の香りがして、クリスマスを待ちわびる西洋の習慣も素敵ですね。なんだか日本のお正月飾りみたいな生命力を感じました。もちろん、これは師匠の作です~。
忙しかった11月。ちょっと、一息。今日は、九代目が日光市の依頼で、女性サポートセンター特別講座「日本料理教室」の講師をつとめさせていただきました。日光料理店組合長としてのご指名でしたので、若手の組合員の森田秀夫氏のご協力を得て、秋の和食とデザートをご紹介。
大根と海老の信田巻・菊花かぶら・茶碗蒸し・牡蠣御飯・抹茶プリン。日頃は無口な料理人たちも、市内の女性群に囲まれて、和気あいあいと講習を無事終えることが出来ました。帰宅した九代目いわく、味の決め手は「愛」。なんといっても一番の調味料だそうです!
今日は文化の日。3連休の最後の日でした。久しぶりに歩いて西町から駅まで「小旅行」をしてみました。すると、町にはたくさんの観光のお客さまが! 神橋のところにさしかかると、さすが、人気の世界遺産。皆さん、携帯のカメラで記念撮影。あ~、しまった~。デジカメ持ってくれば良かった…
連休中は、社寺のライトアップもあって、三脚までかついだ本格的なカメラマンさんたちが夜まで見かけられました。
紅葉と、すぐそばにはクラシックな金谷ホテルのたたずまい。そしてこの美しい朱塗りの橋。なるほど。ここが日光のランドマークたる由縁ですね。
いつも美味しいお米、無農薬の日光コシヒカリを作ってくださる田代恵一さんのご縁で、益子焼の肥沼美智雄さんから花器を戴きました。肥沼さんは、国内はもとより国際的にも活躍される陶芸家。その作品は、祭祀の鉄器や土器を思わせる霊的なフォルムが印象的です。
さてなんの花を生けようか、と迷っていると、なんと二荒山神社の御幣束がぴったり。そして、田代さんのお米の稲穂と一緒に並べてみると、収穫の秋の最高のコラボレーション!
太古の昔から、ずーっと私たちは、こうして神様にお供えをしてきたのかもしれません。瑞穂の国に生まれたありがたさを、お米を噛みしめるたびに思い出します。
国道の紅葉渋滞が信じられないほど、のどかな秋の午後。
今、高井家の庭では、ススキと秋明菊に混じって、池の杜若が満開です。暖かい日が続いているせいか、お客様には「狂い咲きですか?」とよく聞かれます。実は、この杜若は四季咲きで、一年に3~4回咲くのです。春、夏、秋、そしてこのまま霜が降りる直前まで。
近づいてよく見ると、一本の茎に花芽が3~4個。ということは、1本で4個×4回=16輪。次から次へと。えらいですねー。
毎年、秋の杜若はすっかり話題の主役です。都会からのお客様のおもてなしは、いつも窓の外の自然に助けられて…。お礼に愛をこめて、庭のお世話をさせていただいておりますです。
17日は、東照宮の秋の大祭。千人行列が行われました。お天気に恵まれ、多くの参拝・見物のお客様が訪れ、歴史絵巻を堪能しました。
そのにぎやかな表参道から少しそれて、旧社務所の前にさしかかると、そこは人通りもなく静かで別世界のよう。今は美術館として公開されていますが、ここから、滝の尾道に通じる裏道は、華やかな参道とは又違った趣のある日光の散策が楽しめるかもしれません。
落ち着いた佇まいの美術館の門からのぞく紅葉が、通りかかる人を芸術の秋へいざなっているかのようです。
お客様から、紅葉情報。そうです。地元に住んでいながら、いつもお客様に日光の自然だよりをいただくのです。謝々。
今は、中禅寺の竜頭の瀧がきれいだそうですよ!
いや~、それにしても、朝晩の風が冷たくなったと思ったら…
紅葉前線もいよいよ目覚めたのですね。今朝は、山を渡る鹿の鳴く声が、すぐ近くで聞こえました。
高井家の庭でも、楓や八汐つつじの葉が、あっという間に色づき、池の周りでは、大文字草、ホトトギス、秋明菊が満開。なんと、いつもの四季咲きの杜若も咲いています。ミニ神橋の上では、青銅の鹿さん夫婦が仲良くデート。なかなかいいですな。
10月になってから早や一週間。忙しい日々ですが、衣更えの季節です。初袷。毎年、軽やかな単衣を脱いで、しっとりとした袷に包まれるたび、日本の女性に生まれた悦びを感じます。
そして、衣更えは着物だけでなく、座敷のしつらいも一新です。暖簾を麻から木綿へ。座布団も夏物から冬物へ。簾はしまって障子に取り替え。
ちょうどお天気も爽やかなので、大女将と一緒に、頑張って障子の張替えをしました。真っ白な障子は本当に気持ちが良いですねー。おかげさまで、また新たな気持ちでおもてなしができそうです。
とても幸せな秋の午後。なんだか、本当の四季の始まりは、秋ではないかと思うくらい、新鮮な日光の風です。
おかみのたかみは、初めて骨董品やさんで買い物をしてみました。柏の葉文様の朱漆の小皿です。
谷崎潤一郎ではないですが、漆の輝きは、魅力的ですね。木のあたたかみと、漆のやさしいぬくもりが手のひらに伝わってきます。おかげさまで胡麻豆腐もいっそう美人に見えるではありませんか。
収穫の秋、食欲の秋ですが、こういうお買い物の収穫もまた楽しいものですなー。ふむふむ。
でも、蔵をよく見たら、うちにも同じようなものが…。やっぱり、まず、うちにあるものを整理整頓しなくちゃいけないかも。
高井家の広間で結婚披露宴がありました。驚いたことに、新郎新婦の初の共同作業は、ケーキカットならぬ「羊羹カット」!
金箔を散らした大きな水羊羹にナイフを入れました。これから始まるお二人の、甘い生活を思い起こさせるような、なかなか気の利いた演出ですね。
当店では初めてです。実は、当日の朝になって知らされたので、器やナイフは急遽準備しました。いつもは和風オードブルの盛り合わせをする木製の盛台。パン切り包丁に、真っ赤なリボンをアレンジして。
列席の皆さんに幸せを分かち合っていただけて、本当に良かったですね。
これは、お座敷のすぐ前のフシグロセンノウ。お盆花と呼ばれることもあるように、去年は8月の中旬に咲きました。今年は、今頃になって咲き、いつのまにか朝夕寒い秋の風に揺れています。隣ではススキが大きな穂を揺らしているというのに。まるで、出遅れた役者のよう!
庭を掃いていると、小さなモリアオガエルの子どもたちがピョンピョン遊んでいます。最近なんだか、暦の季節と自然界の様子が少しずつずれているような気がしませんか?
とはいいながら、人間も自然の一部なのですが、つい自分たち中心に地球を考えてしまっているのかもしれません。草花や虫や生き物たちは、人間社会の都合ではなくて、生命力の本能で自然に寄り添って生きている…。今年の紅葉はどうでしょうか。
14日は中秋の名月。縁側にススキを飾り、十五夜様にお団子と野菜や果物をお供えして、待ちました。盃を重ねること数時間。しかし、ついにお月様には会えませんでした。
この連休中、日光ではよさこい祭りが開かれ、観光のお客様も大勢訪れ、町中はとてもにぎやか。昼間は車も渋滞して大変だったようです。
夜は、うって変わって静寂を取り戻し、夜気もひんやりと。こうしてただひたすら名月を待ちわびていると、いにしえから伝わる日本人のDNAを感じるような気が…お酒のせいかな?
月が出なくとも、幸せな夜ですね。
風が透き通って、急に秋めいてまいりました。窓を開け放った夜のお座敷。庭の外灯もなんとなくしのびやかに見えます。
すると、どこからともなく虫の声。リーリーリー、シー、ジジジジ、スイッチョン。いろいろな種類の虫の声が。
「スーイッチョン!」あれ?ずいぶん大きな声だなー。近いぞ。どこかな?
声の主の姿を探していたら、なんとお座敷の中。しかも、床の間の上の方。よく見ると、床柱につかまって、きれーいな緑色のウマオイが、一生懸命羽を震わせていました。携帯でパチリ。
床柱とは、さすが秋の主役。風流ですなー。恐れ多くて、思わず頭が下がりました。
先週の金・土の夜、日光山輪王寺の薪能が催されました。あいにく両日とも雨のため、三仏堂前での薪能は叶いませず、日光市総合会館での屋内公演となりました。今年は22回目で、両日とも屋内となったのは、22年間で初めてのことだそうです。
でも、蚊や雨を気にせず観られ、鼓の音も美しく高く響いて、能自体を近くでじっくり見るためには、かえって良かったかもしれません。
会場内は撮影禁止。雨の中の来場者のお世話をするスタッフの方達の働く写真も、上手くとれなかったので、ごめんなさい。毎年、いつもありがとうございます。徒歩5分で、能を鑑賞できる贅沢に感謝感激。
お久しぶりです。ついに日光の夏が終わりました。今日は朝から小雨で寒いです。セーターを出して羽織るほど。蔵から出てきた竹籠は魚とりに使ったものでしょうか。
秋海棠にナツズイセンとススキを無造作に入れると、すっかり秋の風情です。この花はいつもうつむいて咲き、葉や茎は美味しそうな黄緑で、節のところが紅色で。
一つの季節が終わり、時も静かに過ぎていきます。この花のようにあふれるほどの思い出がこぼれ落ちて、美しい花の色だけが残されて…なんだか寂しいですね。
「秋海棠西瓜の色に咲きにけり」。う~む。どうして芭蕉の句は、元気なんだろう。
「耳にタコ」ならぬ「耳にヤゴ」。池のほとりの寿老人の石像に、ヤゴの抜け殻が…写真をクリックしてみて下さい。
夏休みが始まると、トンボや蝉の抜け殻が庭のあちこちでみつかります。去年は蝉が14年ぶりの大発生でしたが、今年は少ないようです。オニヤンマのヤゴは多かったのですが、可愛そうなことに池に間違って梅の木消毒の農薬が入り、ずいぶん死なせてしまいました。この時期は、植木屋さんが入るので、庭の環境も変わり、生き物たちの生態系も変化し、来年のこの季節が来るまで待たなければ。
せっかくのイヤリングは、夕立の激しい雨で、2,3日で取れてしまいました。寿老人さんも、つかの間のおしゃれでしたね。
高井家の壁に飾られている大きな絵3点、この夏、諏訪湖のほとりに旅に出ることになりました。7月24日から8月31日まで、長野県諏訪市美術館で、<入江観の世界展>が開催されます。
日光出身の入江観は、「蒼天の画家」と呼ばれるほど、空と海や湖を題材にした青と緑の静かな絵が有名です。どこまでも高くせつない空の青、みずみずしい風が吹き渡る木々の緑。じつは、高井家は彼の実家です。100号の大作をはじめ版画まで10数点が常に展示されています。
諏訪市美術館の館長さんと学芸員の方が白い手袋をして、大事そうに点検・搬出してくださる様子は、まるで「お宝鑑定団」のようでした!
しばし寂しくなりますが、旅を楽しんできてください。
ある日のお出前の料理。松花堂弁当と、他に料理が何品かお供しました。この松花堂という箱は、もともとは農家の種子入れだった器を、江戸時代に松花堂昭乗という社僧が小物入れにしていたそうです。それを「吉兆」の創業者・湯木貞一氏が、お弁当箱として見立てたところ大評判になり、今日では松花堂弁当というスタイルで、茶会の天心などによく用いられます。
さて、お弁当は箱に詰めるので簡単かと申しますと、実は、これがとても難しい。季節のものをそれぞれの風味を大切に調和よく、しかもいちどきに盛り込む。さらに、それを損なわないように運ぶ…。毎回、修行です。
昨日は、田母沢御用邸にて茶道の講習を行いました。生徒さんは、東京の昭島市立拝島第三小学校の伝統文化を学ぶグループの皆さん。講師は、竹内仙玲先生です。
お天気もよく、爽やかな風の通るお座敷で、庭の緑を眺めながら、紫陽花の和菓子でお抹茶。可愛い生徒さんたちはお行儀よく真剣な面持ちで、茶道の精神である思いやりの心や「真・行・草」のおじぎの仕方などを学びました。
最後にいよいよ、日光名物「湯沢屋さんの酒饅頭」。創業文化元年の伝統の味を楽しんで、一つのことをずーっと守り続ける努力に感心しました。
昨日の朝、雨に濡れたサツキの花びらを掃除していたら、なにやらシマシマの生き物が?おや!オニヤンマさん。お目覚めおめでとうございます。大きなトンボは、やはり大きなヤゴから。黄色と黒の、まるで阪神タイガースファンのような模様は力強いですね。
でも、羽化して間もないのか、近くに寄っても、空を見上げてジーっと動きません。きっと羽がちゃんと伸びるのを待っているのでしょうか。お昼には、抜け殻だけが取り残されていました。
高井家の庭でさえ、こうしてひと夏だけの生き物たちの物語が日々生まれています。日光の山々を想像すると…。自然はすごいですね!
梅雨の晴れ間が続きます。今日は、青梅が届きました。これは、白加賀という種類の大きな梅。さっそく煮梅を作るために、かわいそうですが針を刺しました。針といっても、竹串をまとめて輪ゴムでしばり、梅の表皮に細かい穴をあけるのです。こうすると、煮ても皮が破れることなく姿の良い煮梅が出来上がります。
針のあと、水に入れると、梅は産毛に包まれ銀色に輝きます。時々気泡が上がっていく様子は、まるで青梅が水の中で、小さなため息をついているような静かな世界。
たくさん仕込んでくたびれたので、残りは梅ジュース、梅酒にまわすことにしました。出来上がりが、楽しみ♪
高井家の庭の寿老人が、人差し指であごひげをなでながら笑っています。白い花はシライトソウ。しかもこれは糸が太いので、木綿の白糸。この赤い花は…つつじ?さつき?
春に早くから咲き出すのが、つつじ。そのあと、葉っぱの新芽が出た後に色とりどりに咲き乱れるのがさつき。毎年、この区別に悩むのですが、さつきは、さつきつつじというつつじの一種だそうで、ますます複雑です。いずれアヤメかカキツバタ、というところでしょうか?
池のまわりでは、カキツバタ、ニッコウキスゲ、シライトソウ、サツキ、フタマタイチゲなど、本当ににぎやかです。
昨日は、東照宮で表千家の献茶式が執り行われました。毎年、表千家さんと裏千家さんが交互に家康公に抹茶を献備する儀式です。
午後になり雨模様の中、和服姿の女性が三々五々山内の境内を傘を差してそぞろ歩く姿を見ていると、日本は本当に美しい国なんだなぁ、とあらためて思います。雨に濡れた緑がいっそう瑞々しく感じられるせいでしょうか。
海外でも日本国内でも、災害や事件が続き、気候も不順。なんとなく心が沈みますが、申し訳ないくらい静かな日光の平和をかみしめた一日でした。
今、田母沢の御用邸は緑が霧雨で美しい季節です。表に広がる庭園も手入れが行き届いて素晴らしい眺めですが、このような中庭もまた見事です。
どの部屋からも、緑が見え、またデザインされた白砂も映えて、邸内を吹き抜ける風もまことに爽やか。午後の遅い時間にお邪魔すると比較的すいていて、ゆっくり拝見することが出来ます。ところどころ建物の下をくぐり中庭に通じる石段は、庭師さんが手入れをするための通路だそうです。長靴をはいたまま縁側でお茶を飲む高井家と違って、思わず頭が下がりました。
毎日、毎日、蛙の合唱が絶好調です。今、高井家の庭の池では、モリアオガエル、シュレーゲルアオガエル、そしてやや弱気になってきたヤマアカガエルの混声大合唱です。コロコロrrr、クルクルrrr、ホエェ~♪てな感じ。
池の掃除をしていたら、シュレーゲルアオガエル君に出会いました。最近は彼等の声が一番威勢がいいみたい。蛙さんたちが喜んで鳴き始めると、どこからともなく雨雲が近づいてきて、風が湿ってくるのが分かります。日光では、いろいろな行事やお祭が続きましたが、一段落しておかみのたかみも、すっかり庭の仲間になってしまいました。
風薫る。という言葉がぴったりの午後。お座敷の窓を大きく開け、新緑の美しい庭を眺めながら、お抹茶をいただきました。昨日買ったばかりの新しい茶碗は、蛍夏草丸紋の夏茶碗。少し気が早いですが、結構なお服加減でございます。五月の風の昼下がり。爽やか~♪そのものでした。
向こうに見えるのは、100年以上も前の大灯籠。自然石の上に火屋がついています。笠のてっぺんには、飛んできたいちいの木の種子から新芽が…大きく成長したら、どうなるのでしょうか。
母の日に、子どもから「お母さんありがとう」というメールが届きました。たったそれだけの言葉が、心温まる贈り物。携帯までも、ぬくもりが…実は、庭仕事が多いので、いつでも携帯は肌身離さず。着信音で手に取る時は、すっかり自分の体温で温まっているのです。
今年は、牡丹がたくさん咲きました。このような大輪が40個も!一年のほとんどをじっくり開花の準備をして、咲く時はいっせいに「わっ!」と驚かすように咲き誇ります。大女将はお仏壇に一番花を。高井家では、母の日の花というと、カーネーションではなくて牡丹なのですね。
端午の節句です。今日の日にあわせて「かきつばたの君」から、みごとな杜若と菖蒲が届きました。外はいよいよ若葉の盛り。この潔い立ち姿の青い花を見ていると、自然に元気が湧いてきます。水もしたたる美少年の面影の、華やかさと凛々しさのおかげでしょうか。
それにしても、今年もこどものいない子どもの日です。兜を飾っても、みんな大人になって忙しそう。湯菖蒲の葉を頭に巻いて、一緒にお風呂に入った日が懐かしく思い出されます。子育ての季節は、案外短かったのかもしれませんね。
講談社から、長友啓典さんの「成功する名刺デザイン」という本が出ました。トモさんは、黒田征太郎さんと共に、K2というデザイン事務所を主宰していらっしゃる有名なアートディレクター。この本には彼がデザインした100人の名刺が載っています。そこにはそうそうたる著名人の方々が…
トモさんの名刺は福を呼ぶ、と言われますが、実は、その名刺に泥を塗らないように本人が努力するからだそうです。
なんと光栄なことに、高井家九代目の名刺も登場。レトロな書体に、青楓をかざして、なんとも粋な風情です。しかもこの楓は、秋になると、真っ赤な紅葉バージョンに変わるのです。
でも、九代目はもったいなくて、よほどのことがないと使えないそうです!
蔵の前の、紅八重しだれ桜が、やっと満開になりました。
青い空。
白い蔵のしっくい。
ピンクの花びらが、しだれて揺れています。
日本中の桜の便りが終わる頃、待ちわびた甲斐があったなぁと思うほど、みごとな咲きっぷりです。
去年の春まで、ゴールデン・リトリーバーのラッキー君と一緒に、この桜を見上げて、午後の幸福なひとときを過ごしたっけ。
花は咲く。
君はもういない。
延齢草。白花と茶花があります。毎年、この花に出会うたび、「あー、今年も春を迎えることが出来た。齢を重ねるということは、生かされているということなんだなぁ。」と、感慨無量に。
名前はたいそう縁起がよさそうですが、姿かたちはとても地味です。立派な三つの葉っぱの真ん中で、小さな花がうつむくように咲いています。
まるで、何か考え事でもしているかのような風情。よく見ると、2本ずつ寄り添って咲いているのが多いでしょうか…
う~む、恥ずかしいのかな。
その名も可愛らしい一人静。
庭の右奥が定席。日陰が大好き。
それにしても、こちゃこちゃと集まって咲くのがじょうずだなぁ。
花は、歯間ブラシのような形で、どことなくユーモラス。
葉っぱは、つやのある美しい緑です。
本当に、今年は早いですね。
今、日光市内では、八汐つつじが見頃です。高井家のピンクの八汐もこのとおり満開。日光にもいっきに春が来ました。庭の花々がつぎつぎ咲いて、手入れも忙しくなってきた、と思ったら…
今年も、来ました。モリアオ君!ころろろろrrrr~♪
ヤマアカガエルの「ひょえ~、にょへ~」と一緒に、混声合唱。
今年の鳴き始めは4月11日でした。
はぁ~、それにしても、毎年、よく忘れずに同じ時期に目覚めること!自然の大いなる不思議を感じますねー。まるで、暦でも持っているかのような、正確さ。いやはや、たいしたもんです。
只今、輪王寺の三仏堂は、平成の大改修中です。いつもは足場が組まれ、カバーがかかっているのですが、4月2日の強飯式のために、久々にそのお姿をあらわになさいました。
このお堂の中に、一山の僧侶が勢ぞろいで進み、山伏の法螺貝の音も力強く鳴り響く様は、まるで中世の絵巻物を見るかのようでした。特に、七条という高貴な袈裟を纏ったお坊さんの行列は、荘厳な美しさ。毎年、見とれてしまいます。
お堂の前の金剛桜のつぼみは、まだまだ堅いようでしたが、日光にも、春の風が心地良いお参り日和の季節がようやくやってきたようです。
今日から4月!新学期の始まりです。
と、思いきや、朝、日光市本町の窓の外は雪。
「雪だ~!」と叫んでも、みんなエイプリル・フールだと思って本気にしないみたい。高井家の庭も、せっかくふくらみ始めた花の蕾たちがふるえています。
今朝、九代目は、滝の尾道の開山堂にて、「開山会」の儀式に参列。例年と違い、春の始まりとは思えない厳しい寒さの中でのお参りだったようです。
明日は、輪王寺三仏堂において、いよいよ「強飯式」が執り行われます。これで、日光は一気に祭礼のシーズンに突入。霊気のパワー、自然の美しさ。ますます山が迫ってきます。
昨日は、日光二荒山神社において、NSGG日光通訳ボランティア・NCIA日光市国際交流協会合同の「日光について知ろう!二荒山神社編」の講座が行われました。
中麿輝美庶務部長様に講師をお願いして、日光山の歴史、中世の神仏習合から明治の神仏分離、また、戦後をはさんだ国家神道の移り変わりなどを、わかりやすく丁寧にお話していただきました。とくに印象深かったのは、「日光」地名の起源の諸説が6つもあるということ!
また、講義のあと、質問攻めやお礼の言葉で女性会員に囲まれた神主さん姿の講師の先生は、本当にかっこよかったです。
ナタデココではありません。ヤマアカガエルが産卵しました。池に繁殖したクレソン掃除をしていたら発見。どうやら毎夜のラヴコールが実ったようですなー。めでたしめでたし。池の中をはいつくばって掃除していると、仲間と勘違いして、なんと鼻歌に返事をしてくれるようになりました♪
お彼岸も終わり、日光の自然界ではいっせいに春の目覚めを迎えております。裏山を見ていると、秒速で緑が芽吹くのが分かるくらいです。しかも肉眼で。
(老眼だから遠くがよく見えるのかなぁ…)
カエルの卵は貴重な環境のバロメーターだそうです。残された自然を大切にしたいですね。
ずーっと枯れ木色だった窓の外の景色。床の間に生けるお花もない。椿やザゼンソウは冬に咲いたと思ったら、霜でやられて…寂しいことに。はてさて、高井家の庭の、花一番乗りは何じゃろう?とお待ち申し上げておりました。
水芭蕉が咲きました!あんまり小さくて可愛いのですが、ごめんね、と言ってチョキンしてしまいました。
花組トップは、水芭蕉。純白の炎のような花。生まれたばかりの緑。じつに命はめぐりまするな~!今年もいよいよ、土方のおかみの忙しい季節の始まりです!
3月14日の夜から、庭の池でなにやら怪しげな声がします。ほぇ~、にょへ~、ほにゃらら~♪…???耳を澄ますと、まるで小動物がお話をしているみたいなのです。それにしても、力の抜ける声だなぁー。もしや、と思ってネットで「カエルの鳴き声」を調べたら…
ヤマアカガエル君でした。そういえば、去年の6月頃、見慣れないカエル君を見つけ、日光NEWSに写真を載せましたっけ。(再度登場願いました)
高井家では、毎年4月の10日頃、モリアオガエルがいっせいに鳴き始めます。今年は、それよりもひと月早く目が覚めた美声の持ち主。混声合唱の日も近いかも。
金融庁によると、国有化されていた足利銀行の受け皿が、野村グループに決定したそうです。
経済といえば、去年の秋に、ノーベル賞経済学者のジョセフ・スティグリッツさんがお見えになりました。おかみのたかみは愛読書にサインを戴き感激。珍しいスペインの修道院の卵のお菓子まで戴きました。その美味なこと!こういうグローバリズムは嬉しいですねー。
昨今の米国経済の影響で、景気が後退していると嘆く人々は多いでしょうが、もはや経済の成長や、限りない発展だけをめざす時代は終わったのではないでしょうか。元々、無いものは無い、と考えれば、人間はもっと自由になるはず。…う~む、やっぱり、発想の転換は難しいかなぁ…。
日光では2月15日から3月5日まで、「鉢石宿のおひなさま」のイベントがありました。日光市内の商店・施設や一般のお宅で沢山のお雛様の展示。高井家でも、48年前、21年前、その他あわせて5種類のお雛様を飾り、通りすがりのお客様がわざわざ靴を脱いでご覧になって下さいました。
3月3日は、日光の地酒蔵元・清開さんがひな祭りにあわせてピンクの発泡にごり酒「朱」を発売。限定本数のうちNo.001をお供えしまして、高井家のお雛様もめでたさ爛漫です。
それにしても、心待ちにしていたひな祭りもあっという間に過ぎ、早くしまわなければと思ってもなかなか…片付けるのもひと仕事。なんだか娘の嫁入りの心配みたいですねー。
「すごい風でしたねー。お宅は大丈夫でしたか?」
最近の挨拶代わり。先日の強風の被害が全国あちこちで伝えられています。日光でも並木の杉が20本近く倒れたと新聞に出ていました。
「春一番」という名前の響きとはうらはらに、自然の威力の怖さを思い知らされました。
「おかげさまで、うちは大丈夫。」と言って、庭をみたら…
あーれー!竹垣がぶっ倒れていました!せっかくの九代目のお誕生日は、家中の点検になってしまいました。なんせ築80年の老朽家屋なものですから。とほほ。
ほんとに寒いよー。陽射しは春でも、風が冷たい。「はる~は名のみ~の、風~の寒さよ~♪」とは、よく言ったもの。思わず着物の衿に、意地悪バーさんみたいなハンカチをかけたくなります(笑)。そうしてお茶をすする時のお供の極めつけは、これ。
足尾の安塚菓子店の「あんこ玉」!!黒砂糖の甘み。あんこの香り。う~む。美味しい~。足尾銅山は今、世界遺産登録をめざしていますが、かつては日本の近代化を支えた重要な町として栄えました。明治の頃、アイスクリームを食べたかったら、銀座か足尾か、と言われたそうな。あんこ玉も、まるで銅山から発掘された宝モノみたいに見えてきませんか?
これは二荒山神社の境内の入り口にある蔵元からの献上の酒樽です。神社では数々の祭礼のたびに献備が上がるのですが、とくに二荒山神社には「酒の泉」があることなどから、祈醸祭・報醸祭など酒づくりの行事に、県内の酒造家がお参りします。
ある晩、真っ暗な境内の樽を見上げたら、冴え冴えとした三日月が献備の樽の上を照らしていました。切れそうな鎌で、今にも菰を開けそうな妖しい雰囲気に感動しました。やっぱりお酒の神様がいるんですね。
降りました~!またまた大雪です。昨日の夕方から降り始め、高井家の庭も銀世界。布袋様の石像もまるで白い綿帽子をかぶっているようです。おかみのたかみも九代目と一緒に、ゲレンデのように深く積もった駐車場を一生懸命雪かきしました。
せっかくの連休は雪でしたが、8,9,10日は近所の含満ヶ淵(憾満ヶ淵)という化け地蔵さんがいる大谷川畔で、「日光キャンドルページェント2008」というイベントが行われました。たくさんのロウソクをともして、幻想的な夜を楽しみましょうという企画です。寒いけど、寒の日光もまたおつなものですね。
節分の二荒山神社境内。季節の分かれ目、と思ったら朝から大雪。日光では、二社一寺にて節分祭、または、節分会(せつぶんえ)、が行われます。
それに欠かせないのが「縁起がら撒き」といって、年男が(輪王寺さんは芸能人も!)豆とともに縁起物を境内で撒くので、善男善女はこぞってその福を授かりにいきます。
高井家の九代目も、朝から3箇所を時間差でまわり(毎年、年男というわけです)豆まきをしてきます。でも、もう夜も更けたのに豆の枡だけが3つご帰還して、主はまだ戻ってきません。
ちょいと、旦那はん。うちの鬼さんに角が生えないうちに、ご帰宅されたほうがよござんすよ。
日光連山です。ただ黙ってそこにいるだけで、「お帰りなさい。」と、大きな懐に迎えてくれるような包容力。う~む。雪の頂上。この姿を見てそう思えるようになったのは、ついにおかみのたかみも、日光人に近づいてきたせいでしょうか…
青い空に白い雲。寒風が吹く大谷川の岸辺。子供たちが小さい頃は、河原で愛犬ラッキーと鬼ごっこしたっけなー。ラッキーはもういませんが、時々帰郷する若い人たちは、この山を見て「日光にきたんだ」と実感するのかも知れません。故郷の山って、きっとどこもこんな感じかな。
高井家の駐車場の紅葉も寒風に丸裸です。これは、なんの巣でしょうか…?去年から、頬の白いきれいな小鳥が出たり入ったりしていましたっけ。なにやら運んでは、ちゅっちゅくしてましたが、それにしても見事な半円形のおうちですねー。
あまりにも冬が厳しいので、暮れからどこかへおでかけ。こんなに上手に作った巣を忘れないでね。もう少し暖かくなって葉っぱがフサフサする頃には、誰からも見えなくなって安全です。今は、やっと西日があたるとそこだけ春が来たように見えます!