2006-12-28

2006/12/28(Thu) お札とは 礼という字に よく似たり

  昨日は二荒山神社でお札の「焼納祭」がありました。一年間のお札をまとめて奉納すると、お焚き上げをしてくれるのです。

でも、こうやって並べてみると本当に沢山のお札。二社一寺だけでなく、日光の祭礼は年間を通して様々行われます。高井家のお札だけでこんなにありました!

 ということは、九代目がこれらの行事に元気で参加できた証でもあります。春夏秋冬「よく頑張りました。」ご利益・ご加護に心から御礼申し上げます。

達磨さんも目玉を入れて持って行きました。一年間、苦楽を共にしてきたと思うと、別れがつらい…ほんとにほんとにありがとう!



2006-12-26

2006/12/26(Tue) 敷き松葉 師走もついに 極まれり

  冬至は22日でした。柚子湯にも入ったし、かぼちゃも食べたし、お庭の冬ごもりの仕度も終わったし。さすがに、ここまでくると師走も覚悟が決まりますねー。

 冬至から来春の啓蟄まで、苔の保護のために「敷き松葉」を施します。霜柱で凍て上がった地面の苔がはがれないように、松葉のお布団をかけてあげるのです。

 今では、茶庭のファッションのようになっているところもありますが、高井家では実用本位。木の下や軒下はそんなに凍て上がらないのですが、霜が直接降りるところは、苔がはがれて乾燥したり、春になるとぬかるんでしまいます。

 でも、見た目にもなんとなくあったかい雰囲気がして、ホッこりしますね。



2006-12-25

2006/12/25(Mon) 口ずさめば 思い出したる クリスマスキャロル

23日は本町にある真光教会、ジェームズ・ガーディナーさんのの協会で、賛美歌を歌う集いがありました。仏教徒の私ですが、クリスチャンの方達に混じって聖夜の雰囲気を、と軽い気持ちで参加したところ…2時間しっかり賛美歌と司祭さんのお話。キャンドルの灯りの中で行われた静かな静かな祈りの時間でした。

いつもの見慣れた近所の教会も、その晩はどことなく秘密のたたずまい。帰り道はひとりしみじみと師走の冷気を楽しみながら帰りました。

グリーン・スリーブスのメロディがいつまでも耳に…若い頃ジャズ喫茶で聴いた孤独な夜をつい思い出してしまいました。



2006-12-24

2006/12/24(Sun) 駆け抜ける 君は神様の 贈り物

  有馬記念でディープ・インパクトが有終の美を飾りました!!後方から追い上げて、3馬身の差をつけて優勝ーーーー!!

 あー…。もう感動で胸がいっぱい。美しいー!日本全国のディープ・ファンに最高のクリスマスプレゼントです。凱旋門賞では、力走したのにもかかわらず、残念な結果になった悲劇のヒーローでした。きょうは、本当によかった!武さんもエライ!!あまりの興奮に、句にならなくてごめんなさい!

 最近暗いニュースが多い中で、ディープはしっかりと今年の落とし前をつけてくれました。おかげさまで久しぶりにすっきり。おかみのたかみも追い込みで頑張るぞー!



2006-12-19

2006/12/19(Tue) 青竹や 水にも甘き 晴れ着かな

  先日、つくばいも庭の井戸の蓋も、青竹に変わりました。こうして高井家では12月に入ると、ひとつづつ新年に近づいていきます。新しくするもの。同じでなくてはならないもの。いつものように繰り返す年越し。そのありがたさに感謝しながら、連日慌しく過ごします。

 沢庵も漬けたし、お正月の準備は整ったし、さて、あとはいよいよおせちの仕込みに入らねば。

 なんか、竹の青さを見ていると、みずみずしくて、来年はすごく明るい年になるような予感がしますねー。



2006-12-16

2006/12/16(Sat) 大神の 御前すがし すすはらい

  皆さんマスクをつけていますが、風邪ではありません。毎年、12月13日は日光二荒山神社のすす払いです。九代目も恭しく身を清めて、奉仕に上がらさせていただきました。さすが、二荒山神社。大掃除も大掛かりで、トラックまで出るのですね。

 昔からお正月の準備は13日までに終わるように、と年寄りから言われましたが、本当に師走の時間は飛ぶように過ぎていきます。冬至10日前から日が伸びる、とも言います。きっと地球の自転も早くなって、1日があっという間にたってしまうのでしょうかねー。でも、今年は暖かいので助かります。

 神様もすがすがしい杜の中、新年をお迎えくださいますようにお祈り申し上げます。



2006-12-10

2006/12/10(Sun) ほかほかの 白いご飯に 親子鮭

  あ~、今年も残り少なくなってまいりました。暮れの忙しさに追われていると、まったく風流な句が浮かびません。別に年が変わるからといって、地球の最後ではないのですが…おもての風は冷たくなるし、やるべきことはイロイロあるし。でも、体はひとつ。

 そんな時、日本人なら米を食おう!どんなに落ち込んでいても、あったかい白いご飯を食べると元気になるワタクシ。鮭さんには親子でお気の毒ですが、白と赤ってやっぱりめでたいですね。ひとあし先にお正月気分。



2006-12-05

2006/12/5(Tue) 乞われれば 愛がいちばん むずかしい

  今日は昼も夜も外国からのお客様でした。外国の方には時々、お膳にかける薄紙に「好きな言葉」を漢字で書いて差し上げます。一番人気なのは、LOVE。これが、またむずかしい。「龍」とか「寿」は格好がいいのですが、「愛」はなんとも複雑で不安定な形です。まるで、その本質を暗示しているかのようですね。う~む。愛はむずかしい。

 今日は医学関係の研究者の方でした。大変喜ばれましたが、お国に帰って、立派な場所に飾られたらどうしよう。おかみのたかみの下手な字が…まぁ、いいか。おもてなしは愛をこめて、ですものね。



2006-11-29

2006/11/29(Wed) 朱々と 御橋はつなぐ 歳月を

世界遺産の神橋も、いよいよ特別公開残すところあと1日!

今日は大女将と一緒に名残の見学に行ってまいりました。11月も末というのに、今年は紅葉もまだ見られ、暖かな陽射しの午後でした。ラッキー君も大谷川沿いをお散歩して同行。

1999年12月に世界遺産登録された時は既に改修中で、8年もの長い間、屋根付きの箱に包まれていました。次の改修公開はあと50-60年後だそうです。大女将も私もちょっと自信ないなー。本当にすばらしい時代にめぐり合わせました。

ラッキー君は犬なので今日は渡れませんが、来世は立派な人間様になって渡ってね。



2006-11-26

2006/11/26(Sun) 御用邸 正門に聞こゆ 華の音会

  先日、御用邸正門前通りの住民が集まり、沿道の花のプランターを植え替えました。安川町、下本町、中本町の人々です。「華の音会」という名前をつけて頑張っています。

 安川町は御用邸が出来る前は、原町と呼ばれ、今の御用邸の敷地内にありました。中本町、下本町は、かつては正門に続くメインストリートで、いろいろな商店や料理屋が軒を連ねていましたが、今では商売をしているのは、高井家を含めほんの数軒。

 今回、まちづくりの声を上げたのは安川町でしたが、本町はお年寄りが多く、あまり皆さん乗り気ではありません。出来ればあまりにぎやかにしないで静かに暮らしたい、と言われてしまいました。空き家も多く、若い方も都会に出て帰ってきません。

 なんだか寂しいですね。



2006-11-21

2006/11/21(Tue) ひとことで 語りつくせぬ ふるさとは

昨日は日光地区地域審議会がありました。3月20日に5市町村が合併し、新しくなった日光市のために、「日光市総合計画基本構想原案」というまちづくりの指針を、諮問する会議です。簡単に言えば、これからどういう日光市をめざすのか、を市側から提案されて、それがOKかどうかを答申するのですが…

夜7時から始まって、2時間以上議論が交わされました。自分たちの地域がどうデザインされていくか心配ですよねー。奥日光の自然、世界遺産、鬼怒川温泉、杉並木、足尾銅山…本当に恵まれた観光資源をどう活かすか、が課題です。市として一体化を望みたいところですが、あまりにも広い。

やっぱり、国際観光都市日光という形容詞をつかうのであれば、もうちょっと国際化しなくちゃね。



2006-11-18

2006/11/18(Sat) 枯葉舞う 140キロ西へと 帰る道

  今日は久しぶりに宇都宮へ出かけました。午後からは、会議が2本も入っていたので、お昼過ぎには高速ですっ飛ばして…

 沿道の紅葉もそろそろ見納めです。冬支度というのに、西に帰る道は、曇り空で霞もかかって男体山もよく見えません。まるで春先のような感じです。

 今年は暖冬になるのでしょうか。それとも一気に冬に突入か。なんとなく嵐の前の静けさ、のような静かな午後でした。西に向かって走る時は、いつも何か忘れ物をしたような気がします。人生の忘れ物かなぁ…



2006-11-14

2006/11/14(Tue) 愛はまだ 長々し夜を 忘れずや

初雪が降った12日、日光市総合会館では市民文化祭がありました。3日間にわたり市民のみなさんの絵画や書道など芸術作品を展示したり、児童生徒も参加して音楽祭も行われます。

実は、高井家九代目の祥ちゃんは、あるときは板前、あるときは消防団員、そしてまたあるときは観世流「謳晃会」のメンバーでもあります。恒例の文化祭最後の演目は謡。おかみのたかみは夫の晴れ姿を見ようと、毎年万難を排して見に。

ところが、今年は昼間は仕事で忙しく、出演する夕方にはすっかりくたびれて行けませんでした。後で聞くと、1000人のホールに観客は十数人。たぶん、家族関係者…

ごめんね。ごめんね。愛を忘れたわけじゃないんだよ。

…帰りを待つその日の夜の長かったこと。



2006-11-12

2006/11/12(Sun) 初雪や 思い出したる 寒さかな

  今日は初雪が降りました!写真ではあまりよく映りませんでしたが、しぐれるように大粒の雪です。高井家の庭は、やっと本格的に色づいてきたというのに…紅葉もびっくりして、引っ込んでしまいそうでした。でも、都会からのお客様は窓の外の景色に大満足です。一度に秋と冬の両方を楽しめたのですからねー。

 これからは日一日と寒さが厳しくなり、残る暦の薄さも気になります。冬支度とお正月の準備に追われる日々が始まります。忘れていた寒さを一気に思い出しました。おかみのたかみは寒さが苦手。今からもう春が待ち遠しいです!



2006-11-10

2006/11/10(Fri) サイレンに 秋の夜長も 緊迫す

  夕べ9時ごろ、霧降で火災発生というサイレンが鳴り、高井家の目の前の日光消防第2分団からポンプ車が出動しました。助手席に乗っているのは九代目。そうです、彼はあるときは板前、あるときは地元消防団員なのです。

 さいわい、火災はたいしたこともなく放水まで至らずに済んだそうですが、2,3日前にも奥日光で火事があり、その時は夜中の3時。いろは坂を登って途中まで行くと、鎮火の報が入ったそうです。なにせいろは坂は一方通行。しかたなく上まで登り、折り返してきました。

 これから、冬にかけて火の用心ですね。



2006-11-05

2006/11/5(Sun) はやばやと 海を渡りし サンタクロース

  アメリカの友人いわく、サンフランシスコの美術館のパーティで、12月に各国のメンバーがお国自慢の衣装を着て、ファッションショーをするそうです。何か着物を貸して、と言われ、すぐ思いついたのがこの帯。何年か前、紫のちりめんにサンタクロースやクリスマスツリーの絵を描いてもらいました。それ以来、暮れの外国の方々とのパーティには欠かせないお気に入りのアイテム。緑の八掛けに赤の帯締め。帯止めは松ぼっくり!ちょっと拡大してみて。

 12月クリスマス一色の外国で、きっとこの帯は大人気でしょう。高価な西陣も素敵ですが、こんなユーモアも、国際親善にぴったりかもしれませんね。

 でも、貸している間、私は締められないということか…



2006-11-03

2006/11/3(Fri) 十三夜 名残の月の 静けさや

  今日は十三夜。外国人の友人には「セカンド・ツキミ」と教えてあげました。日光ではお団子は十五夜は15個。十三夜は13個。でも、地方によりどちらも12個(1年の月の数)というところもあります。高井家のお団子は13個でしたが、友人には忌み数なので、12個作ってお届けしました。

 この頃になると樋口一葉の「十三夜」を思い出します。私は主人公のおせきのまねをして、黒の長い羽織を作ったこともありました。人生のままならぬせつなさを描いた名作です。

 今年は子供たちもいない静かなお月見。大人だけでしんみりとお酒を飲みました。神橋でのイベントも、今回はお天気大丈夫だったようで、よかったですね。



2006-11-02

2006/11/2(Thu) 雅なる 日光の午後 観楓会

今日は輪王寺境内にある逍遥園という日本庭園で、観楓会がありました。日光では、春の観桜会と並んで、紅葉をめでる行事は盛んで、社寺だけでなくいろいろな場所で行われます。今年の紅葉は遅い、早い、赤がいい、黄色がいいと、毎年ながら新たな気分で、その美しさに感嘆するのです。

輪王寺逍遥園は小堀遠州作といわれる回遊式の庭園で、ゆったりとした池の周りの楓も、とりどりに色づいてとてもきれいでした。

九代目はお出入り業者の会の幹事長なので、おかみのたかみは今日は大女将と一緒に「嫁姑そば」を売りました。この間まで「夫婦そば」と冷やかされましたが、今度はしょっぱいかな…



2006-11-01

2006/11/1(Wed) 四季咲きの 花忘れずに 紅葉待つ

  高井家の庭のあやめは今満開。春の写真ではありません。後ろに色づいたドウダンツツジが見えます。そうです、5月にも歌ったあのアヤメが、再々度咲きました。四季咲きといって、春、夏、秋、そしてもう霜が降りるか、という頃まで咲いてくれます。

 最近、紅葉シーズンでおかみのたかみも超忙しく、日光NEWSをなかなか更新できずじまい。気がつけば、いつのまにか紅葉前線もいろは坂を下り、御用邸あたりまで迫ってまいりました。

 これから1週間ぐらいは、山内の二社一寺付近もだんだん彩づいてくることでしょう。連休中は国道の渋滞が心配ですが、たまには車を降りて歩いてみるのも良いかもしれませんね。


(2021/1/16追記)この投稿の花は、アヤメではなく、カキツバタでした。


2006-10-26

2006/10/26(Thu) 日足伸ぶ 午後の畳の 目を数え

 秋の含満ヶ淵(憾満ヶ淵)へ行く途中で、畳屋さんの前を通りかかりました。かわいい~!ちっこくていろいろな形の畳。う~む、考えましたなー。

この近くには、外国人に人気のホテルがあります。きっとこの道を歩きながら、「オー、タタミマット!」と言うかどうかわかりませんが、こんな小さな畳でもれっきとした和の世界。きっとよいおみやげになるでしょう。マイスター高畑畳店えらい、バンザイ!

昔、秋も深まってくると窓からさしてくる日足が、日ごと伸びてくるのを、畳の目を数えながら実感しましたっけ。あの午後の暖かさまで思い出します。



2006-10-20

2006/10/20(Fri) 岩かげや 小さいくせに 大文字草

  今日は一日中、庭仕事。朝から夕方暗くなるまで、本当にご苦労様でした(自分をねぎらってどうするのかいな)。秋になると、桜や藤の葉がみんな落ちるまで心休まず、毎日、箒を放棄することは出来ません(かなり疲れている)。

 今、高井家の池の周りには白い雪のような大文字草がたくさん咲いています。春はユキノシタ。秋は大文字草。よく似た葉と花ですが、大文字草はジーっとみると漢字の”大”の形の花弁です。小さくてヒョロヒョロしているのですが、結構長持ち。紅葉の季節なのに、どことなく暖かい午後にぴったりでした。こうしてみるとなんだか偉そうな態度ですね。



2006-10-17

2006/10/17(Tue) 天高く 駒も麗し 千人行列

 今日は東照宮の秋季大祭でした。毎年、春と秋の大祭には江戸時代の絵巻そのままに千人行列が行われます。鎧や兜、鎗、鉾など武士やお供の装束をつけた千人もの人々が、午前と午後の2回、東照宮からお旅所まで通ります。徳川家康の遺骨を、久能山から日光山に移す時の行列の再現だそうです。
 江戸時代は、神道と仏教がまだ混合でしたから説明のアナウンスを聞くと、様々な道具や当時の日本の衣服の様子が面白い!この写真の立派な方は宮司様。白馬に緋色の飾りが映え、とても美しかったです。


2006-10-12

2006/10/12(Thu) 鹿鳴けば 峡の近さや 午後の橋

  きぃーん、きぃーん...庭掃除をしていると、どこからともなく悲しげな鳴き声が。これが鹿の鳴き声だとわかったのは、日光に来てずいぶんたってからのことでしたでした。秋になると山の空気も澄んで、谷にこだまする鹿の声に、峡谷の近さをあらためて気づかされます。きっと鹿さん達は互いを呼び合いながら、彩づき始めた山の斜面を跳んでいるのでしょう。

 高井家の庭では青銅の鹿がおかみのたかみのお気に入りのミニ・神橋を渡っています。その向こうでは、秋明菊と四季咲きのアヤメが…(狂い咲きではない!)。前にも書きましたが、このアヤメは春夏秋冬楽しませてくれます。この次咲くのはいよいよ霜も降りる頃ですなー。



2006-10-09

2006/10/9(Mon) 清流や ラッキー飛び込む 冷たさよ

  裏の大谷川です。散歩のラッキー君はいつものように飛び込みましたが、水の冷たさに思わず眉毛(あるとすれば)が下がってしまいました。彼は子供の時から水が大好き。庭の池の中で泥んこになったり、稲荷川や大谷川で泳ぐのが得意です。

 そういえば息子は水瓶座のくせに、スイミングスクールで25メートル泳げるようになるまでずいぶんかかりましたが、ラッキーは生後一ヶ月で庭の池に落っこちた時はもう既にスイマーでした。私はその時、人間の(犬も)能力は与えるものではなくて、すでに備わっているものだと悟りました。

 このあと、彼は濡れた体を誇らしげに見せびらかしながら、近所の家の犬の前を通り過ぎるのです。寒いのにバカだなー。



2006-10-07

2006/10/7(Sat) 待ちわびて 雨月の宴と なりにけり

  昨日は中秋の名月と思いきや、朝から一日中雨。寒い静かな十五夜となりました。高井家では毎年、お団子とススキと野菜や果物をお供えして、燈明をつけてお月様にご挨拶します。今年の豊作と世の安泰をお祈りするのです。

 本当は月と影とを伴に杯を…でも、さすがに今夜は現れませんでした。代わりに友人が英語の月の詩を持って訪ねてくれました。私は李白の漢詩を書いてお返し。いいですねー。昔はお供えしたお団子を近所の子供たちが失敬していくのが慣わしで、それがまた縁起が良いことだったそうです。

 麗しき習いに一献月影と。おっ?日光は一気に秋の只中に。わー、全部五七五になってしまう。詩仙がのり移ったか…?



2006-10-06

2006/10/6(Fri) 含満の 流れに吟行 秋深し

ここは含満ヶ淵(憾満ヶ淵)。雨の日は水量も多く人影もなく、隠れた名所です。昔、弘法大師が経を読み、対岸に筆を投げて凡字を刻んだという言い伝えが(本当に岩に凡字が)あります。元禄時代には松尾芭蕉もここを訪れています。なるほど、エメラルド色の急流に削られた巨石群。岸辺に佇めば、つい詩心が…

「轟々たる水音我が心を磨くただ岸壁を洗わず」むむむむ。「秋なれば愚者も庵に漢詩めく」ぷぷぷぷ。傍らの並び地蔵さん達が笑っているような気がして、思わず振り返ってしまいました。



2006-10-05

2006/10/5(Thu) 水の地の 100年の碑に 紅葉添う

  いよいよ秋がやってきました。日光では紅葉は観に行くものではなくて、紅葉のほうでやってくるものなのです。ラッキー君を連れて裏山を散歩すると、ところどころ彩づき始めました。

 これは日光水力発電第一世紀記念モニュメントです。100年前に建設された東京電力として現存する最初の水力発電所を記念して1993年10月に建立と書いてあります。華厳の滝をかたどったモダンアートが、静かな山あいにとても素敵。足元のドウダンツツジが紅くなってきました。いつもひっそりとして誰もいない不思議な広場です。

 日光の水は美味しいだけでなく、こんなところでも役に立っていたんですね!感謝。



2006-10-01

2006/10/1(Sun) 日本の 女のしあわせ 初袷

  10月1日は衣更え。高井家でも障子、座布団、のれんなどを替えました。おかみのたかみも今日から着物が袷になります。毎年「初袷」の日は、そのどっしりとした絹の重さに抱きしめられて、つくづく女に生まれた喜びをかみしめます。今日はお祝い事や法事や宴会でめまぐるしく、朝から3回も着替えました。

 これは優しい色合いの紅葉の小紋に、もうすぐお月見なので兎さんが楽器を演奏している帯です。まだ青い葉の名残に帯締めは淡緑(クリックしてみてね)。日本の女性の美じゃ、と悦に入っていたらフランスの娘から電話。

 「只今ロンシャン競馬場。ディープ・インパクトもうすぐだー!」……育て方間違ったみたいです。



2006-09-29

2006/9/29(Fri) 草むしり いつのまにやら キノコ狩り

 庭の草むしりをしていたら、あちこちにキノコが!ううむ。これは食べられるのかな?さっそくご近所のキノコ博士に聞きに行きました。「おー、これは美味しいよ。いい出汁が出るよ。」

「ホントーですかー?」おかみのたかみは念のため、「明日の朝、うちに電話して誰も出なかったら助けにきてね。」と頼みました。

 よく調べてみたら、このキノコは「ショウゲンジ茸」といって、日光では「ジョウケンボウ」と呼ばれているそうです。植え込みの陰などに50本以上はえていました。あれれ、よくみると、なんと小さい蛙君が……もうそろそろ霜が降りるけど、大丈夫かい?

 高井家の庭は、本当に季節に正直です。



2006-09-28

2006/9/28(Thu) ほんとうに 暑さ寒さも 彼岸まで

  昔の人はよく言ったものですね。9月に入り菊の節句も終わり、お彼岸も終わり、気がつけば秋風の吹く季節になってしまいました。日光は爽やかな秋晴れで、空も男体山も高く見えます。高井家の庭の花もほととぎす、大文字草、藤袴が咲いています。テーブルの上の金魚も鉢を追い出され、菊の花に占領されてしまいました。

 もうすぐ10月6日はお月見です。日光でも足利でもイベントがあるようですね。神橋の上にかかる十五夜さんを眺めながら、一献。なんてのもオツですなー。この頃になると、下鉢石の恵比寿家さんという料亭の先代さんのことを思い出します。大旦那さんは李白の詩を愛し、「月下独酌」と言っていましたっけ。献杯。



2006-09-26

2006/9/26(Tue) いのち継ぐ 大地に今朝も みどり生ふ

昨日9月25日は、新日光市の合併記念式典でした。今年の3月20日に5市町村がひとつになって、はや半年。一段落したところで、内外の関係者を招待して、盛大なセレモニーが行われました。この合併により、日光市は日本で3番目の大きさを持つ市に!式典では新しい日光の素晴らしさをを讃える国会議員など何人もの来賓の方々の祝辞が続き、行政関係者はその門出を祝いました。

しかし、その晴れやかさに反して、将来への漠然とした不安を感じたのは私だけでしょうか?帰り道、旧日光地区の森にたたずみ、空を見上げると…朽ち果てた巨木の根。伸びやかに枝を伸ばす若木。しっとりと大地を包むみどりの苔。確実にいのちは受け継がれている姿に、少し慰められました。



2006-09-20

2006/9/20(Wed) わいわいと 語る日光の明日 いかにせむ

国土交通省のバックアップで、日光の観光まちづくりコンサルティング事業の会議が、いよいよ始まりました。山本雄二郎・高千穂大学教授や野口智子・ゆとり研究所所長をメインに各旅行会社のお歴々が集まって、日光の現状・問題点から検討しなおします。しかし、3時間にもおよぶ会議自体は混沌としたもので、雑然とした資料に目を通すだけでくたびれました。まるで今の日光を暗示しているかのよう。

話は変わりますが、おかみのたかみが生まれたのは、東京杉並の高千穂大学のすぐ裏。善福寺川のほとりです。鈴木清順そっくりの山本教授のお顔を拝見しながら、会議の間じゅうオーティス・レディングのI was born by the river♪が聞こえてきました。



2006-09-19

2006/9/19(Tue) ふらんすを 想いつふらんす 懐石を食む

  社寺の境内近く、歴史を感じさせる洋館がいくつかレストランになっています。ここは「ふじもと」さん。「明治の館」「尭心亭」、霧降の「山のレストラン」、金谷ホテルのふもとの「みはし」などと同じ系列です。どの店舗も、それぞれに違った魅力で、いつも感心するのは働いている若い方達の笑顔が爽やかなこと。おかみのたかみも見習いたいと思います。

 「ふじもと」の名は、輪王寺の古い宿坊「藤本院」の跡地に由来するそうです。昔のお坊さんが、今ではフランス懐石を食べにたくさんのお客さんが訪れている、と知ったら驚くでしょうね。私もフランスへ行ってしまった娘のことを想いながら、お箸でいただいています。



2006-09-16

2006/9/16(Sat) 眼を閉じて からだの声に こころ聴く

今日から東照宮晃陽苑で、ヨガのリトリートが始まりました。2泊3日の集中講座です。インストラクターは国際的に有名なガブリエラ・ギュビラロ師です。かなり本格的なレッスンですが、エクササイズもさることながら彼女の的確で暖かい指導の言葉が、体を通じて心に響きます。初心者のおかみのたかみも頑張ってトライしてみました。

師いわく「今は出来なくても、体が覚えていて、いつか私の言ったことがわかるようになります」Oh!これは岡倉天心が100年前に「茶の本」に著した茶道の極意と同じではないか!そうだ、なにごとも結果ではなく、過程にこそ真理があるのだ。確かなパワーをもらいました。ふみさん、分けてあげるよ。



2006-09-15

2006/9/15(Fri) 千年の 石垣歩む 余裕かな

  秋の長雨が少し上がりました。ひさしぶりに早朝の山内を歩いていたら、巨大ナメクジ発見。あまりの立派さにおもわず九代目に指差してもらいました。人間様にはうっとおしい雨の毎日も、ナメクジさんには快適なお湿りの日々だったのでしょうか。

 場所は輪王寺本坊近くの石垣。苔むした歴史の壁をじくじくと歩むその姿は、原始の生物のゆとりさえ感じられますね。実は前の晩、山内のレストランでワインを飲んで置いてきた車を取りに行く途中だったのですが(夫と2台も!)、思わぬナメクジさんとの出会いに「今日ものんびり行こう!」と二人でスローライフを誓ったのでした。



2006-09-11

2006/9/11(Mon) 昔から 真っ赤な顔して 立っている

  懐かしいー。これは日光市山内のとある寺院の門前にある現役のポストです。昔の道具というのはなんとなく暖かいですね。ここに投函したら、郵便やさんのおじさんが運んでくれる、という光景が眼に浮かびます。できたら日光市内全域でこのポストになればいいのになー。日光は歴史があってやさしい町、というイメージづくりにぴったりですよね。

 今、日光市のまちづくりコンサルティング事業というプロジェクトが、関東運輸局の主導で始まりました。観光産業の推進というものものしいタイトルですが、ただの金儲け戦略ではなくて、原点は、訪れる観光のお客様に喜んでもらいたい、ということを忘れないで欲しいですね。



2006-09-05

2006/9/5(Tue) 旅便り 香りも高き 茶壷かな

  ただいまー。しばらく旅に出ていました。これは日光ではなくて、お茶で有名な宇治の駅前のポストです。思わず旅の便りを入れたくなる、というよりは、中を覗いて見たくなるジョークです。

 そうですかー。2001年に早くも市制50周年を迎えていたのですね。その記念に作られたと書いてあります。京都は歴史の都のわりに革新的なところが素敵。観光のインフラもたいへん進んでいました。まさに、日本一の国際観光都市ですね。

 さて、日光でこういうご当地ポストを作るとしたら、さしずめ見ざる・言わざる・聞かざるの3猿でしょうか?それとも巻き湯波かなー。華厳の滝の上から入れて滝つぼに入る、というのは?なんか旅の疲れが…



2006-08-27

2006/8/27(Sun) 幸の湖の 暮れゆく空に 誰か呼ぶ

  8月末。中禅寺湖畔。夕暮れ。秋風。誰もいなくなったボート乗り場に座っていると、どこかで誰かが呼んでいるような…

 娘とその友達が、足こぎスワン・ボートに乗りたいというので来ました。夏休みも終盤の夕方なので、寂しそうなスワンちゃん達が岸辺に繋がれています。大学生の娘たちは青春真っ只中ですが、おかみのたかみは、つい過ぎ越し日々を回顧してしまうこのごろ。あー、人生の夏も短かったなー…

 あまりにも静かな湖面を見ていたら、西の空の向こうに浄土が待っているのを実感した次第でござりまする。



2006-08-22

2006/8/22(Tue) 空蝉や 忘るるほどの 痛みかな

  あーあ、夏も終わりになるというのに、庭ではまだ蝉の抜け殻があちこちに。背中が割れて、なんだか痛そう。さぞかし変態の作業はたいへんだったでしょうに、こんなにもあっさりと殻を置いていってしまうものなのでしょうか。今さらゆく夏を惜しんで力の限り鳴いたとしても、暑苦しいだけ。蝉さん、あの魅惑にみちた夏の始まりはもう二度と戻ってこないんだよ…

 この間まで、私も新しい形にあこがれていましたが、さりとて古い殻を何処に始末しようかと考えると、やっぱり情けなくいつまでも過去を引きずってしまいます。捨てられないものですね。この蝉の抜け殻も、今年は貰い手が無く、袋にたまっています。



2006-08-19

2006/8/19(Sat) ぼんぼんと 待ったれ盆は ただ3日

このうたは義母から聞いた言葉です。田舎の人にとってあんなに大騒ぎして待ち遠しかったお盆も、あっという間に過ぎてしまいました。日光も都会から県内に家族が戻ったり、またお盆休みがとれた家族連れで連日にぎわいました。

とくに二荒山神社の神橋が修復され、一般公開されるようになってから、日光橋のたもとはいつでもたくさんの観光客がおとずれています。好評のためオープン期間も11月末まで延長されました。これは渡橋記念のおみくじで、つい立ち止まりたくなりますねー。今まで市内で旅人が憩える場というのがなかったので、これからも美しい橋を見ながら「さて次はどこへ行こうかな」とほっと一息つける場所であり続けて欲しいものです。



2006-08-11

2006/8/11(Fri) 突然に うろたえもせず 夏ズイセン

  出たー!4月10日の日光NEWSで、ラッキー君のシルエットつき「影ながら花待ちわびる夏ズイセン」の続き。あのフサフサの葉っぱが溶けた後、茎が一晩で15センチも伸びる花です。彼岸花の仲間で、何もなくなった地面からある日突然のようにつぼみが天に向かって生えてきます。

 あまりにも急で心の準備も間に合わないほどですが、当のお花は可憐なのにたくましく長持ちします。あれ?よく見ると、一本だけ途中でポキッと折れている!ラッキー君がいたずらをして折ってしまったみたい。

 この花が咲くと、油蝉が鳴いて、宿題も忙しくなり夏休みも後半戦。そういえばいつの間にか立秋も過ぎていました。はぁ~…あまりにも短い夏だぞなもし。



2006-08-07

2006/8/7(Mon) 藤棚の 風が知らせる 羽根の主

  あれ!?いつの間にか鳩さんが藤棚の木陰に新しい巣を作りました。このところ厳しい暑さで、さすがに2階の軒下では屋根の照り返しがきついのでしょうか。緑の葉っぱがフサフサとして、しかも風通しが良い藤棚は、まるで夏の別荘といった具合ですねー。庭掃除をしていると、時々抜けた羽根がふわりと落ちてくることがあります。藤棚の下で昼寝をしているラッキー君のことなんか全然気にしていないみたいです。

 でも、明日から台風7号が近づいてくるそうですが、だいじょうぶかなー?いっそのことラッキー君の小屋に入れてもらえば良いのにね。



2006-08-05

2006/8/5(Sat) 電飾の 夜に和楽の 笛太鼓

行ってまいりました、和楽踊り!昨晩は清滝にある古河電工の記念祭「日光和楽踊り」がありました。もともとは大正天皇の民間工場視察の栄誉を祝うという発祥でしたが、なんと今年で100回目。一時は3万人もの人出で全国でも有数の盆踊りだったそうです。娯楽の少ない企業城下町において、庶民がもっとも楽しみにしている一大イベントでした。

特に、さすが電工さんの得意技、豪華な電飾は夜目にもレトロな雰囲気。懐かしい夜店の電球色とあいまって、「日本の夏」というムード満点。でも、あの電飾は、電気が珍しい100年前にはきっとハイテクの先端だったのでしょうね。レーザーショーとか変に近代化しないところが、かえって素敵です。



2006-08-04

2006/8/4(Fri) 我もまた 殻を脱ぎたし 夏休み

 あ~、やっと「夏休み!」といえるようなお天気になってきました。高井家の庭にも蝉の抜け殻が目立つようになりました。今年の長い梅雨。人間様はオタオタと、本当にどうなることかと思いましたが、虫たちはちゃんと体内カレンダーがあるのですね。

 こうしてリアルな形の抜け殻をじーっと見ていると、私も古くなった殻を脱ぎ捨てて、リフレッシュしたくなります。そういえば、子供の頃は夏休みが来るたび成長して、身も心も大きくなっていたような気がします。でも、蝉さんのように土の中で辛抱する根性がなくちゃね。石の上にも3年、じゃなかった土の中にも7年か……おかみのたかみは苦節50年。えい、どうじゃ!?



2006-07-28

2006/7/28(Fri) 梅雨空を はらうがごとく 日光城

 青空を仰ぐ堂々たる日光城。じゃなかった、じつはこれは日光市役所(日光総合支所)の庁舎です。明治38年に国会議員小林庄一郎氏がホテル経営を目指して建設しました。その名も「大名ホテル」。当時では35万円の大金と15年の歳月を掛けて完成しましたが、ついに開業することなく、後に古河電工、進駐軍、再び電工の所有となり、昭和24年に日光町に寄付されました。

日本で最古の市庁舎と言われ、私たち日光市民の自慢の役場です。作った人もお大尽だし、寄付した電工もえらい。昔の日光はスケールが大きかったんですね!



2006-07-24

2006/7/24(Mon) 兄妹の 輝く瞳 よく似たり

  しばらく前の写真ですが、フランス人国際交流員のロマンちゃんと妹のアリシアさんです。彼のうちはきょうだい仲がとてもよく、弟さんも日本にいるお兄さんを訪ねてきましたが、ロマンちゃんは妹にも優しい本当に良いお兄さんです。

 栃木県に来る外国人は、必ずといってよいほど日光を訪れます。自然と世界遺産。恵まれた観光資源を支えに、私たちはどうしたら世界の人々に「日光けっこう」と感じてもらえるでしょうか。こうして一人の人から次々に輪が広がって、皆が日光大好きになってくれることを祈っています。



2006-07-20

2006/7/20(Thu) 一万の 献灯揺れる 三仏堂

  輪王寺の三仏堂(金堂)で16日の夜、1万本のろうそくをともす献灯会(けんとうえ)が行われました。日本青年会議所関東地区大会の催しでしたが、当日はあいにくの雨で時間ぎりぎりまでろうそくの灯を何回もつけなおしてスタッフの方達は大変。ようやく7時過ぎに雨が上がり、金堂の正面で輪王寺の若手僧侶11人による「声明」が披露されました。

 夏の薄衣に身を包み、夜の闇に浮かび上がった金色の光の中で静かに天台声明曲を唱和する僧侶たちの姿は、それは美しいものでした。各地から大勢集まった青年会議所のメンバーも、神聖な日光のオーラを感じてくださったでしょうか。



2006-07-16

2006/7/16(Sun) 咲き初めし 穂先にトンボ Kissするや

  まさにホサキシモツケの花。トンボさんもその穂先にとまってひと休み。今頃、戦場ヶ原でも咲いているのでしょうか?ピンクのまだ丸いつぼみのうちが可愛いのです。咲き出すとボサーっとしてあんまり…なんかこれも人生を連想するような。

 何年か前、親戚の画家が戦場ヶ原からの生中継で、この花を指でつまみながら奥日光の自然の美しさを讃えていました。全国中継だったので「あ~、どうかお願いだから折らないで!」と皆でテレビの前で叫んでいたのを思い出します。後で彼に聞いたら、緊張して話に夢中になってホサキシモツケの花をつかんだままだったそうです。本当に折らなくてよかった。花の命は短し。あ~また人生だー。



2006-07-11

2006/7/11(Tue) 忙しいと 言い訳すれば 心亡くす

  なんだか梅雨が長いせいか、力が入らないような日々を過ごしてしまいました。やるべきことはいっぱいあるのに頭と体がついていかない。人にも優しく出来ないし、自分にも自信が持てない。ひょっとしてこれは中年女性の「うつ」なのでしょうか?犬のラッキー君も暑さのせいか、最近ダラーっとしています。

 彼は今年の夏で11歳。人間で言えば70台後半かなー。先日は足を痛めてしばらく情けない顔をしていましたが、やっと元気になりました。昔はハンサムで高貴な顔をしていたのに…彼を見ていると年を重ねるスピードの速さに、つい人生のはかなさを感じてしまいます。あ~、やっぱりこりゃ「うつ」だな、もしかして。



2006-07-04

2006/7/4(Tue) 抜け殻や あるじの生の かたちかな

  もう7月。夏本番です。朝、上空を見上げると赤トンボの大群が…いつの間にかどこからか湧いてきたようにいっぱい。昨日は池の周りでシオカラトンボも見かけました。こうして生き物たちは短い日光の夏に精一杯命を懸けているのですねー。

 この写真は去年のものですが、ちょうど羽化したばかりのオニヤンマが飛び立つ寸前でした。毎年、庭では佃煮にしたいほど大きなヤゴの抜け殻がたくさん。都会からいらした小さいお客様たちに差し上げると、夏休みの宿題にするといって喜ばれます。抜け殻の足が指にくっつく感触に、私も子供の時の夏の時間が懐かしいです。



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