この掛け軸は江戸の頃の蕎麦の出前の注文書だそうです。
浄輪坊というところのお坊さんからの手紙で、
「そば五升、今夜七時に妙度院まで届けて下さい。十一月十一日」と書いてあります。
ちょうど先週11月11日に謡の会があり、九代目はこの掛け軸を描け、蕎麦を打ち、仲間の皆さんに召し上がっていただきました。
今月今夜。いいですねー!
それにしても昔の出前は、あたりまえですが電話じゃなくて小僧さんが文を届けたんですね~。リアルです。
一瞬、昔の時が流れたようなあたたかさを感じました。
この掛け軸は江戸の頃の蕎麦の出前の注文書だそうです。
浄輪坊というところのお坊さんからの手紙で、
「そば五升、今夜七時に妙度院まで届けて下さい。十一月十一日」と書いてあります。
ちょうど先週11月11日に謡の会があり、九代目はこの掛け軸を描け、蕎麦を打ち、仲間の皆さんに召し上がっていただきました。
今月今夜。いいですねー!
それにしても昔の出前は、あたりまえですが電話じゃなくて小僧さんが文を届けたんですね~。リアルです。
一瞬、昔の時が流れたようなあたたかさを感じました。
高井家の庭では色々な花が一年を彩ります。秋も終わりになる頃には、アンカーをつとめるツワブキがツヤツヤの葉っぱと黄色い花びらで元気。
紅葉の裏山に霧が流れて上がっていきます。若くして旅立たれた幼稚園のN先生が昔教えてくれたように、今日も山の小人がご飯でも炊いているのでしょうか。
秋も深まると、もう会えなくなった人々がとても恋しくなります。
紅葉をバックに咲いている紫の花。季節はずれの狂い咲き?とお客様にいつも聞かれます。
いえいえ、そうではありません。四季咲きです。
5月頃から12月まで順繰りに咲く高井家の池のカキツバタ。
これから寒くなる予感にもめげず、あなたは本当にエライです!
お座敷の縁側にからまっているアケビの蔓。何年か待ち望んでいた実が3つ!初めて育ちました。
花が咲いて実が結ばれるまで、大女将は毎日々々のぞいてヤキモキ。実が熟すまで待っていると猿に食べられちゃうからね。
よかったね、お母さん。
食べ方を教わりました。パクッと食べて、種を後からピョッと出す。また、来年芽を出してくださいね。
ずいぶん長いことご無沙汰してしまいました。
10月、11月の紅葉のシーズンは毎年アッというまに月日が流れて…。
今年の秋は急に冷え込んだので、赤い色の紅葉がきれいでした。
東照宮の秋の大祭。輪王寺本坊での観楓会。行事が続き、そして日光名物国道の渋滞(?)。
でも、高井家のお座敷はいつもどおりの静けさが漂っています。
10月の初めに結納式がありました。
最近ではお客様も略式で結納飾りもあまりしませんが、シンプルな関東式とはいえ、こうして準備するとあらたまった厳粛な気持ちになりますね。
出会いを結び納める。日本の伝統的な儀式が今も受け継がれていくためには、大人が子供に伝えていかなくてはいけないのかもしれません。
親もいくつになっても学ぶことばかりです。
10月にお祝い事があったので、松の文様の古い丸帯に思い切ってエイヤっとハサミを入れて祝袱紗を作りました。
四角にキラキラしたかわいい亀房をつけて、おめでたい気分。
アンティークのものをリフォームするのはいつも勇気が要りますが、超楽しい!
丸帯なので全通で裏表つづき柄。金糸の渡りを切らないように気をつければ、たくさん出来ますが、この時期は時間が…。
9月に宇都宮大学のスタディツアーで訪れた、匠町浄光寺にある武田久吉博士のお墓。久吉は、明治期に日光を世界に紹介したイギリス人外交官アーネスト・サトウの次男で、英国で植物学を学んだ優れた植物学者であり、日本山岳会を指導しました。
気がつけば高井家の墓のすぐ東の高台にあり、びっくり。
今日の国際的観光地日光があるのも、彼の父アーネスト・サトウ氏のおかげです。皆でお花をお供えしてお参りしました。
暑さ寒さも彼岸まで。今年の夏は長かった。そして暑かった。急にいっきに冷え込んで、クーラーの翌日は暖房という日光です。
夏の茶花として活躍した宗旦槿(そうたんむくげ)が、今頃になって朝夕に交代しながら咲いています。これは、底紅(そこべに)という種類で、白い花の中心が赤くまるで日の丸のようですが、韓国の国花でもあります。
一日で終わる花なので、夜の床の間に活ける時は、今日いちにち働き終わってつぼみかけているのか、これから明日の朝にかけて開くつぼみなのか見極めが難しい。
ほの暗い床の間にポッと白く、そして命の燃えているかのかのような真っ赤な底紅。利休さんの孫・宗旦さんが愛しただけあって、一輪でも胸を打たれる花です。
最近、蔵掃除をしなくては!というミッションが高井家に流行中。ほほーっ、と感心する骨董品(ほんとはガラクタ?)から、昔の古布・民具は時間を忘れて見入ってしまいます。
しかし、明治42年の蔵の中には駄物がいっぱい。それもなかなか楽しめるのですが、中にはこんな小さな服も。太郎と花子が赤ちゃんの時着ていた服をぬいぐるみが着ていました。
お洗濯してかび臭い蔵の匂いをとり干しました。30センチもない服の主たちは、今では170、180センチ。
本当によく寝る子たちでした。ヽ(^o^)丿
夏も終わりと言うのに、懐かしい裸んぼ。昭和30年代に一世を風靡した「だっこちゃん」。これも蔵から。
今、50代以上の方達は覚えていらっしゃるのでは…。
高度経済成長時代、まだ日本が右肩上がりの元気だった頃のお友達です。
あの頃のテレビのCM やアニメ。お客様とお座敷で話題にするとだいたい世代がわかります。今、ちょうど皆さん立派になられて、昔を振り返ったりして言う言葉は、「昔は良かったなー」。
ガキ大将もいたし、意地悪な奴もいたけど、イジメという単語はなかったかもしれません。
だっこちゃんの目は角度によってウインクするんですよね。
蔵から出てきた多くのぬいぐるみ。その中でも一番子供のお気に入りだった「じゃじゃまる君」はいつまでもさよならできません。
子供たちが小さかった頃のNHKの「お母さんといっしょ」という番組のキャラクターです。
♪じゃじゃまる、ぴっころ、ぽ~ろり~♪の歌と共に毎日遊びました。
当時、3歳の娘の花子にこの3匹の中から好きなぬいぐるみを選ばせたところ、ピンクのかわいいペンギンのピッコロちゃんでもなく、真面目でよい子のネズミのポロリ君でもなく、いたずらばっかりしていつも失敗している変顔のイリオモテヤマネコのじゃじゃまるを選びました。
じゃじゃまるに育てられたんじゃ、天然になるのも仕方がなかったのかもね(笑)。
先日、BS日テレの収録がありました。石田純一さんの「街の達人」。日光観光大使の書道家涼風花さんとの対談です。
風花さんは1985年生まれで長男太郎と同世代。太郎も6歳のときから書道を習い、宇都宮高校書道部長もつとめたことも。
さらに、石田さんの本名はなんと、石田太郎!とても不思議なご縁です。風花さんは日光出身の美人さん。そして永遠の王子様石田純一さんはやはり裸足でした(笑)。
放映は9月4日(火)前編・18日(火)後編。夜11:24~再放送は11日と25日だそうです。
高井家の庭の朝。7月の初めはトンボのヤゴの抜け殻がいっぱい。8月になると同時に大量の蝉の抜け殻。今年は蝉が大発生。毎日声の限りに鳴いています。夏休みだなぁ~。
それにしても、地下に7年。地上に7日間?なんというせつない人生か…。
ところで蝉さん。あなたはなぜ山椒のトゲだらけの枝を選んで登って来たのでしょうか?
心より現世を謳歌することをお祈り申し上げます。
毎年、6月7月にかけて登場するデザート。青梅の蜜煮。白加賀という品種の梅を3日かけて砂糖でじっくり煮て冷やします。
ほんのいっときの季節の味ですので、写真を撮るのを忘れがち。
遅くなりましたが、今頃アップですみません。
今年は金沢の金箔でちょっとおしゃれしてみました。
蜜の香りの黒糖ゼリーに豆乳がかかっています。高井家の人気デザート!北海道の大豆・沖縄の黒糖が本州の真ん中の日光でマリアージュ、というわけです。
自然の甘さと、湯波の母である豆乳が和食のあとにぴったりです。
いい天気だにゃ~。今朝、確信をもって庭へ。
いた、いた!おかみのたかみが観察中の縁側のアケビのつるに、オニヤンマが羽化したところ。
実は昨日の朝、まだ雨の降る中、庭に花を摘みに降りると充分大きくなったオニヤンマが殻から飛び立っていきました。しまったー!シャッターチャンス逃した。殻だけ残された写真を撮りながら、「よし、明日の朝は絶対早起きしよう!」
去年も7月4日頃たくさんのヤゴの抜け殻を見つけました。早朝にはまだ色の出ない羽でぶら下がっていました。
しかし、自然の生き物のセンサーはすごい!梅雨の合間、ちゃんとお天気が回復するのを知っていて飛立つんだ。
向こうに広がる夏の青空。自然界の偉大さに感動したひとときでした。
昨日は西町の八坂祭でした。今年の当番町は隣の安川町。御神輿も出ました。本町は来年だそうです。
何年か前まで、本町も小さいながら神輿が担がれ、ハッピを着た子供たちが「お賽銭、おーくれー」と言って町内各戸を廻ったものです。長男太郎も生後半年でハッピを着せられていたっけ…。今では、若衆不足と小子化で本町は神輿は出せません。
元来、疫病の流行る季節に無病息災の願を八坂神社にお祈りしたそうです。
大女将が玄関にお供えの膳をしつらえました。「昔はお天王さん(八坂祭)がくるまで胡瓜は食べられなかったんだよ。今じゃ一年中食べられるけどね」と言います。
写真には写っていませんが、このお膳の下にデッカイ昆虫が!
お向かいの床屋さんが教えてくれましたが、シロスジカミキリムシでした。
高井家名物、大女将のきんつば!毎年、お天王さん(八坂祭)の時に焼いてくれます。
去年は震災の被害で気落ちして作れませんでした。いつも店が忙しい時期なのでたいへん。丹波大納言をコトコト煮て、豆の皮をつぶさないようにやさしく練って、衣をつけて六方焼きにするのですが、今年は「さぁ、作るかな!」と元気復活しました。3日前から準備して、ちょうどこの日のお客様にもひと口どうぞ。
口に入れると豆の粒がほろほろほどけて、じわっと豆の味が…!
甘さ控えめで生ビールにも合いました(笑)。
高井家の人気者。モリアオ君。
ご報告が遅れましたが、今年の初鳴きは4月23日でした。いつもは4月10日前後なので2週間近く遅い。そのかわいい声は毎日毎晩ギャラを払わなくてはいけないくらいお客様にウケていますが、お目にかかったのは7月の池掃除。カキツバタの茂みに隠れていて黄緑色。だいぶメタボ気味ではあります。
ラブコール・コーラスも一段落しつつあるこの頃ですが、軽やかな鳴き声は梅雨に似合う庭の主です。今月の末頃までお嫁さん募集中と唄っているのではないでしょうか。がんばれ!
芸術家が壁画アートを描いてるのではありません!左官屋さんが2階の大広間の壁の大修復を始めたところ。
去年の大震災の時に壁に亀裂が入りました。その後、余震のたびに少しずつ大きくなって、いつ崩れるかと毎日ヒヤヒヤ。いよいよ工事になりました。
昭和3年築のお座敷ですから、ちょうど今年で84歳。よくもったなー。お疲れ様。
京壁をはがすと下地が…。けっこう分厚くて大変な重さでした。
ホコリがたたないように。床の間を傷つけないように。細心の注意を払って職人さんが頑張ってくれています。
下地、下塗り。まだ、最終工事は終わっていません。蔵もまだ完成してないし、震災の後遺症はまだまだ。
日光の我が家でもこれなのですから、東北の震源地に近いところは本当に大変でしょうね。
暑い日の夕方。今日もよく働いた。夜は休み。晩飯のおかずは何?誰も返事をしない。みんなくたびれて、いつもの一人一品運動もはかばかしくない。
こんな時はとりあえず飲み始める。
とりあえずビール(父)。とりあえずワイン(母)。とりあえず冷酒(祖母)。とりあえずお茶(長男)。
誰かが切ったトマトに鮪のはじっこを載せて、そうだ茗荷が余ってた。ネギも。太白油と黒胡椒と塩をかけてハワイアン。アヒポキか~。
おや、祖母が糠みそをかき混ぜている。写真を撮り忘れましたが、今日の発掘最高品は糠づけに決定いたしました。
先日、高井家全館貸切でお茶の先生の還暦祝いのお茶会がありました。濃茶席のお菓子は紫陽花。宇都宮の沙羅さんのお菓子です。
しっとりとして甘やか。さっぱりとして余韻が…。
う~ん、思い出すだけでも抹茶が恋しくなる。
お正客の先生の器は、九代目が大切にしている古い器。Blue&Whiteの紫陽花の皿。ヘリの外には蝶が描かれて、お菓子の花がそのまま絵の枝に載り、まるで生き返ったようです。
ところで、先生は赤いちゃんちゃんこを着せられて照れていました(笑)。
懐石弁当の出前がありました。この日はお座敷のテーブル席で調整。腰が痛くならずになかなか詰めやすかったです。
お弁当というのは、あくまでも主役の行事の小道具のような立場なのですが、なんとなく集まりごとのウキウキ感というか楽しい気持ちが伝わってきます。
お天気は大丈夫かな。美味しく食べていただけるかな。手元を離れればお客様次第の料理です。
お弁当君、頑張っていってらっしゃい!
縁側のアケビが3つ育っています。初めて花から実をつけるところを観察中。
このちっこい実が本当にアケビの実になるのかな~。
国会で消費税法案が衆院通過。ダグラス・ラミスの「経済成長がなければ私たちは豊かになれないのだろうか」の本を時々読み返す。しかし、そもそも何かが豊かにならなければいけないのだろうか。生活が?心が?貧しい頭で考える。
花はただ無心に咲いているのではなくて、大きな野望をもって生き抜いているのかな。
自然界で一つのものが実を結ぶことの不思議さ、大変さをこの年になって感じます。
朝起きるたびに増えているのではないか?
どんどん庭中に広がっていく白い花。
一輪ずつ見ると実に可愛い顔。ニリンソウではなくてイチゲなのだそうです。
先日、あまりの可愛さに「すみませんが株分けしていただけますか?」というお客様が。さっそくもんぺに長靴を履いて庭に降り何株か掘っていると、「こんな注文するお客なんていませんよね?」と聞かれました。
はい。さようでございます。今度は草むしり付きゆば懐石コースというのはどうでしょうか。
お座敷の縁側のまん前。池のほとりに毎年お出ましするコンビです。
頼りなさそうではかなげで、風に吹かれて揺れています。
しかーし!実際は強い。激しい夕立に打たれても翌朝にはケロッと復活。しかも、花の時期がひと月以上と長い!いつも控えめなオーラを出して注目を集めている…。
いますよね。こういう人。人生だねー。ほんと、庭仕事しながら花を見ていると、つまらんことをつい考えてしまうおかみのたかみでした。
6月の初め。今年も可憐な丁子草が咲きました。その陰で白雪草も小さく咲いているのですが、図々しい龍のヒゲの群生が邪魔を!舞踏会に出かける彼女を阻む悪の一味だな。
それにしても、最近は大女将まで「タマノコシ草」と呼ぶようになってしまいました。
最初は地味~な葉っぱ。ある日、ぱっと美しいブルー、お姫様のドレス色の花弁がまるで人生の帳尻を合わせるかのように咲くので名づけたのが始まり。
本当は丁子草ですよ(笑)!
5月29日。旧英国大使館別荘整備検討委員会が中禅寺の日光自然博物館で開かれました。
思いがけず2日連続で奥日光を訪れましたが、2日とも午後からは雨。
明治に外交官アーネスト・サトウ氏の別荘だったこの建物は、戦後英国大使館の別荘として使われましたが、2年前に栃木県に寄贈されました。
建物自体は傷んでいますが、ロケーションは最高です。近接のイタリア大使館別荘との連携と分担、動線が整備の鍵となっていきそうです。
新緑の木陰を行くのは不審な人物。じゃなかった九代目です。
5月28日。久しぶりに休みをもらい、奥日光へ。いろは坂手前の大谷川に降りて散策。
川岸にて九代目「魚いるかなー。」
おかみのたかみ「おなか空いたよー。」(本当は「腹へったよー」)
自然の中にいると人間素直になるものです。
庭の片隅、クマガイ草の群生のとなりの黄色い可憐な山吹草。いつも誰にも気づかれること無く終わってしまいます。なかなか増えません。きっと雑草と間違って抜かれてしまうのかも知れません。
かわいそう。来年から目印をつけておこう。
今年もたくさん咲きました。株も増えています。
よっぽど土が合ったのでしょうか。
10年ぐらい前にいただいた一株が、今年は26本!
床の間に活けたら、紳士のグループのお客様に名前を尋ねられました。熊谷直実に由来すると説明すると、平家の伝説をご存知でした。
今時、床の間の花をお訊ねになる男性は珍しいこと。
博物学は紳士のたしなみ、という言葉を思い出しました。
母の日にどこかへ抜け出した板前太郎。「この忙しいのに奴はどこへ行ったんだ!」
帰ってくるとなにやらゴソゴソ。ドーナッツにメッセージを書いてました。しかも隠れて。
泣けるじゃないですか。日光では、ミスタードーナッツ買うには車に乗って隣町の今市まで行かなくちゃならないんですから。
ごめんね。
4月29日の桜です。今年は本当に遅かったです。
震災の蔵の修理もまだ終わっていません。この写真をハガキにして蔵やさんに送りました。
「早く蔵の工事終わらせてくらはい」。震災だの竜巻だので、なかなか忙しいみたい。
4月下旬。先代が好きだった黄色いカタクリの花が咲きました。お座敷のすぐ目の前にありますが、こちらはなかなか増えません。
ちょっと洋風でおしゃれな花です。
「わたくしは皆さんとは違うのよ。」とでも言っているように見えませんか?
4月27日。駐車場入り口にあった電柱を移動してもらいました。電柱を抜くところはなかなかお目にかかれません。
職人さんたちは器用にテキパキと作業を進めていきます。素晴らしいです!いろんなプロがいるものですね。
新しい電柱を立ててから配線をして、停電になることもなく、お見事。お疲れ様でした。
4月18日。やっと春がやってきました。祭りも終わってほっとして庭の向こうの山を見ると、木々がうすむらさきになって池の水もぬるんで、静かな時間が流れていきます。
あ~、一年中こうしてボーっとしていたい、と思う午後です。
4月16日。二荒山神社の弥生祭。宵祭り。花番当番の大工町の本家体です。本漆の重厚な家体に黒紋付羽織の頭役たち。久々に日光男の心意気を見ました。
精巧な刺繍の垂れ幕も修理が大変だったそうです。さすがの貫禄でした。
4月2日は輪王寺さんで強飯式が執り行われました。奈良時代から伝わる珍しい儀式です。
今年は高井家の九代目も頂戴人として参列。護摩法要のあと、山伏姿のお坊さんによってなみなみと注がれた大杯のお酒をいただき(よっしゃあー、得意ワザ)、山盛りのご飯を「一粒も残さず食べよ!」と責められます。
儀式の後で、頭に金甲という角のようなしめ縄を載せてがらまきをする高井祥之殿。大役を終えて嬉しそうな恥ずかしそうな顔をしていました。
頂戴人は七難即滅・家運長久・商売繁盛のご利益を授かると言われています。ありがたや!春から縁起がいいですね!
先日、テレビ東京「いい旅夢気分」の取材がありました。放映前にアップしようと思っていたのですが事後報告になってすみません。金谷ホテルの雰囲気は、地元民でも憧れてしまいます。
当店の常連さんである徳光和夫さんが草野仁さんをご案内して下さったのですが、やさしく軽妙洒脱な徳光さんと上品で紳士的な草野さんは、ともにアナウンサー界の重鎮。お二人ともとっても素敵でした!記念写真を撮らせていただくのを忘れて残念。
取材はいつも感心しますが、スタッフさんたちも丁寧にお料理を撮影してくださって、ありがとうございました。
やっと池の水芭蕉が咲きました!
でも、寒い春のせいかこんなに小さくて、「もう咲いてもいいんでしょうか?」とおそるおそる顔を出したという感じです。
本当に今年の冬は寒かった。そして長かった。
去年の暮れから咲いていたザゼンソウは、冬の寒さに凍てついて、今ではミイラのようになってしまいとても写真には出来ませんでした。