今年最後の木槿一輪。
The last Mugunfa of this year in my garden.
9月13日。
輪王寺さんの護摩堂で第63回仏教文化講座が開かれました。
講師はあの名アナウンサーの徳光和夫さん。
これで2回目のご講演だそうです。
昔、まだ高井家に嫁ぐ前のことですが、毎朝、徳光さんの「ズームイン朝!」の声を聞いてからお勤めに出かけたことを思い出します。
巨人軍が勝った翌朝は最高の笑顔で、こちらまで今日は何かいいことありそうな予感が…。
講座では、長い年月の間に経験された、アナウンサーとしての裏話、長島茂雄さんへの憧れ、家庭人としてのご苦労など、聴衆を魅了する話術は見事なものでした。
最後に般若心経を一生懸命読まれたときは、なんだか涙が出てきてしまいました。
座右の銘は「行き当たりばったり」と謙遜しておられましたが、テレビで拝見するとおりの飾らないお人柄と、何事にも全力投球のお姿にあらためて感服いたしました。
新米できました!
塩野室の田代恵一さんの無農薬日光産コシヒカリ。
「たしろ産地の滋養米」!!
もうこれがあればあれば、おかずは何も要りません。
まず、炊きたてを何もつけずにひとくち。
う~ん!!
次にお塩をちょっと振ってひとくち。
うひゃ~!!
かつて美輪明宏さんが、日本人はコメがあれば大丈夫、とおっしゃいましたが、本当に瑞穂の国に生まれた幸せを噛みしめる一瞬。
この味を作り出すまでのご苦労があっての至福のひとくちです。
ありがたや。
今頃のアップになってすみません。
6月はじめのさなぶりの苗の写真です。
5月の行幸啓で、両陛下にお褒めいただいた田代恵一さんのお米です。
さなぶりとは、無事田植えを終えたことを神様に報告し感謝する祝いのことですが、田代さんのお宅では、りっぱな神棚にこの苗が供えられていました。
うれしいことに高井家にもおすそわけ。
早緑というか本当に瑞々しい緑の苗はしばらく床の間に飾らせていただきました。
お客様の中には、「懐かしい!今でもこういう農家さんがいるのですね」と感心される方も。
これが、あのため息の出るようなお米に育つとは…。
苗→新米ときたら
→次は湯気の立つ白飯の写真を撮らなくては!
池の庭の四季咲きカキツバタが咲き始めました。
春から夏にかけて、それから秋から12月のはじめまで順番に開きます。
最後は霜に覆われるまでけなげに高井家の庭を彩ります。
水引草もくっきりとあちこちに。
今年は花や実が豊作のような気がします。
でもしばらくの間、お客様の「狂い咲きですか?」とのご質問に説明する日が続きそう。(笑)
九月九日。重陽の節句です。
遠い昔、中国の暦では陽の最大の数が重なることからこう呼ばれ、五節句中、今年最後の節目です。
この日はお酒に菊の花びらを浮かべ、その香りで邪気を祓い、無病息災を願うのです。
とか言いながら、また大女将が晩酌。
今日は、渡辺佐平商店さんの出来立て「晃水 ひやおろし」を戴きましたので早速!!!
ひやおろしとは、秋の風で周りが涼しくなるまで待って蔵出しされた季節限定の生のお酒です。
あ~、すっかり秋ですね~。
日本に生まれて幸せ。
日光の水!晃水バンザイ!
9月8日は十五夜さんでした。
日光でも8時過ぎに雲の間から煌々と輝く名月が!
大女将といっしょに昼間から、お月見の準備をして、まだかまだかと待ちました。
夜のお座敷が終わり、帰りがけのお客様にもお供え物のお団子を無理やり
「縁起物だから食べなしゃあ」と勧めました!
焼いたお団子につけるのは、青唐辛子を細かく刻み込んだ大女将特製味噌か、はたまた甘じょっぱい砂糖醤油か。
なんでも9日にはスーパームーンという満月になるそうで、地球にもっとも近づいた満月は、様々なパワーを放つと言われています。
よそのお月見に出かけてしまった九代目。
女二人でしんみりお酒を酌み交わし、「秋だね~」。
82歳になってもお供えのお団子をかじりながらご機嫌で盃を重ねる大女将!
スーパーおばーさんですよ!
8月1日の朝の御来光は新聞にも載りますが、これは貴重な30日の夕陽が沈むところ。
男体山の頂上に泊まらなければ味わえない景色だと九代目が送ってきました!
二荒山神社の登拝祭のポスターと同じシルエット。
勝道上人の像を照らしながら、地球の向こう側に太陽が去っていく瞬間ですねー。
きっと下界の騒々しさを忘れる厳かなひと時だったのでしょう。
御来光に負けないくらい神々しいですね。
31日の朝は快晴で、頂上の剣を抱え満足気な九代目。
よかったね。今年も無事に登れました。
お正月から始まって、多くの祭事、法要、行事の執り行われる日光の社寺。
こうして今年も半分がつつがなく過ぎていくことに感無量。
ひとつひとつの節目に日光の歴史が刻まれていきます。
7月31日から男体山の登拝祭が始まりました。
九代目は毎年その一日前、すなわち30日から頂上にて登拝祭の先発隊として男体山に登り泊まり込。
もう2,3日前から準備して、そわそわ。
お天気にも恵まれ、あとは体力のみ!というところです。
リュックの中は何ですか?
植木屋さんが頑張って7月のうちに庭のフサフサをきれいにしてくれました。
写真では分かりづらいかもしれませんが、植木がさっぱりすると風の通りが違います。
植木屋さんが入る前の写真と比べるとBefore &Afterって感じですね!
春の大雪のせいか背の高いヒバの木の先端が茶色く枯れてしまったところもあっという間に伐採。
ところで、茶色くなった部分は「チャボヒバ」って言うんだそうです。チャボ色だからかな??
初めて知りました!
梅雨明け宣言が出て4日目。
いよいよ日光の夏本番です。
高井家の庭では山百合が咲いて、あ、これは夏休みの匂いだ!
山も濃い緑。庭の植木も1年で一番フッサフッサ。
明日から植木屋さんが入りますとの電話がありました。
よかったー!
冬は寒くて夏恋し。
でも、夏は暑くて恋しいのは雪景色の庭。
昔のお婆さんから貰った絽の着物の模様が、雪ん子ちゃんや囲炉裏の柄だったことの意味がやっとわかりました。
お座敷の縁側。
春に渋いかわいいお花を沢山つけていましたが、今年は15個も実をつけました!
客室掃除をするたびに毎日毎日観察しています。
実は、もっと実をつけたのですが、まだ赤ちゃんアケビの頃、いじくりまわしてポロっといくつか……。
内緒にしていたのですが、これをしたのは私だけではないようです(笑)。
13日。西町では八坂祭が行われました。
今年の当番町は大工町さん。
残念なことに、高井家のある本町は過疎化のため神輿の担ぎ手もなく、しばらくお神輿を見ていません。
このお祭りはお天王さんと呼ばれて、地域の夏の行事のひとつです。お天王さんが来ると、子供たちの頭の中は夏休みのことでいっぱいでした。
大女将は、「昔はお天王さんが来ないと胡瓜は食べられなかったんだよ」と言います。
玄関にお供え物をして置くと、お客様や道行く人が不思議そうに覗いていきます。
こうした風景もだんだん少なくなって、なんだかさみしい限りですね。
5月22日の朝のことです。
高井家の車2台は、県警パトカーに連行され、いえ、先導されて、足尾まで。
天皇皇后両陛下のご昼食の御用を賜るという名誉。
行幸啓の御用は九代目はこれで3回目ですが、一同緊張して出発しました。
新しい足尾庁舎の調理室をお借りして調理し、無事大役をつとめることができました。
業者さんや生産者の方々のご協力に深く感謝いたします。
そして行政・警察の皆さんのご尽力も大変だったことでしょう。
お食事のあと、美智子皇后さまから直接賜ったお言葉、
「大変結構でした。皆さんによろしくお伝えください。」
感激しました。
ありがとうございます!そのままお届けいたしました!
Takaiya's cars were arrested?!
No, police car leaded the way to ASHIO for the Emperor and the Empress's lunch on May 22th.
Team of Chef Shoji, Michiko, Reiko, Takami & Tomoko.
Obaachan's name is same as the
Empress Michiko!
早いもので青梅の季節です。
今年も大女将がせっせと仕込み中。
なぜか生ビールのグラスが目の前に(笑)
一つずつ丁寧に掃除された白加賀という品種の美しい梅は、
蜜煮、梅酒、梅ジュースに生まれ変わります。
高井家の梅の木もそろそろ実が大きくなってまいりました。
毎日ホーホケキョ♪とお座敷のすぐ前で上手に鳴くものですから、お客様は「あれ?飼っているんですか?それともテープ?」と聞かれます。
たぶん、飼っているんですね。
だって、毎年シーズン最初から上手に谷渡りしてますからね!
ケキョケキョケキョ♪って。
4月17日。
今年の弥生祭は素晴らしい好天に恵まれました。
板挽町の本家体も久しぶりにお目見え。
二荒山神社の杜にふさわしい伝統の佇まいです。
日光にも本当に春が来ました。
高井家も社務所でご奉仕の一日でした。
今日は輪王寺さんの強飯式。
日光の本格的な春を告げる行事と言われています。
昨日の開山会(かいざんえ)に始まり、いよいよ日光のお祭りのシーズンのスタートです。
高井家の庭でも池の周りのカタクリがポカポカ陽気に誘われて咲き始めました。
去年は雪が積もったカタクリの写真でしたが、さてさて今年はどうなることやら…。
こうなると、モリアオガエルちゃん達の鳴き始めも気になってまいりました。
年度切り替えのこの時期は、町中旦那衆のいろいろな会の総会やら役員会やらが続きます。
九代目は自分も出席、料理も担当、となると、どうしても席を確保しておかなくてはなりません。
そんな時、高井家名物テディベアの「さんぞう君」の登場。
実は高井山三は当家の世襲名。
このさんぞう君は、集まりが13名という宴会にも時々登場して、14人目をつとめたりします。
昔、イギリスのチャーチル首相が縁起を担いで13人のテーブルには必ずチャーチル・シートといって14人分の席を設けたことを見習っています。
今日も末席でお役目中。
九代目が料理が一段落するまで、パーカーにダウンベストというカジュアルな装いですが律儀に待っています。
でも、すぐくたびれてひっくり返ってしまうのが弱点なんだなー(笑)
30日。その日は結婚式のお客様だったのですが、一日降り続いた雨が夕方になってようやく上がりました。
美しい花嫁さん花婿さん、雨の中の神橋お渡りは大変だったと思いますが、披露宴はごゆっくりと和やかな雰囲気で、甘くお幸せそうでした。
なんてったって雨降って地固まる。
日光では雨の日に神様が龍になって降りてこられるんですからね。
お二人をお見送りして、スタッフの方も無事お帰りになって、ホーッとひと息。
裏山を見ると、雨上がりの霧がどんどん登って一面が幻想的なグラデーション。
お二人を祝福した神様が龍になって天に帰っていくみたい!
昔、あの霧は小人さんが山でご飯を炊いているんだよ、と教えてくれたN先生。今日はお赤飯かなー。
あんなに雪が深かった庭もどことなく春めいてまいりました。
雪が溶けたと思ったら、ポカポカ陽射し。
本当に暑さ寒さも彼岸まで、でした!
高井家の庭の一番乗り。今年は水芭蕉でした。
ザゼンソウは早くに咲いて、寒さの中で縮んで水没しています。
奥のお座敷の火鉢にそっと置くと、そこだけ春が来たようなほの明るさが。
この火鉢は先代が大事にしていたもので、昔はこの引き出しに海苔を入れておくと湿気ないでパリッとしたとか。
そして一本つけて、海苔を肴にチビチビやったのでしょうか…。
今年は大雪で蔵から出すのが遅れた分、3月いっぱいゆっくりしてもらうことになったお雛様。
これは、55年前に生まれた高井家100年ぶりの女の子「ともちゃん」のお雛様。
かわいいお顔ですね。姪にそっくり!
残念ですが、7段飾りの花ちゃんのお雛様は、雪で出せませんでした。
しかし、あまりしまいこんで置くのも、これまた、心配ですよね。
3月12日。
おかみのたかみはまだ雪かきをしております。
もうすぐ町内の初午祭が来るので、庭の奥のお稲荷さままで雪かきをしないと、神主さんが通れないことに気づきました。
なんと、2月8日からずーーっと雪かきをしているではありませんか!
2月2回の大雪。40cm&50cmは積もったかな。
なんか自分の職業は何だったか忘れるほど、ほとんど毎日雪かき…。ご近所さんからは「たかみさん雪かき好きだったんだね。」と言われるまでに。
スコップや鍬の使い方が妙に上手になりました。
それが楽しい!
きっと前世、もしくはDNAは農業の人だったのかも。
そういえば、おかみのたかみは地面に向かって草むしりをしている時が一番心休まる至福の時間だった、なんてことを思い出しました。
2月25日。
雪は降ってる時より後が怖い。
大量の屋根の上の雪が溶け出し、気温が低いので大きな氷の塊状態。
それが落下するのであります。
高井家の大屋根も、全ての雨樋も、雪の重みで大きな被害が出ました。
特にショックだったのは、一昨年新調し直した藤棚が全壊!
本当にバラバラ。
根元もだいぶやられて、今年の花芽どころか命が…。
もっと困ったことに、この大量の残雪のために屋根やさんも植木屋さんも足場が組めず、すぐには直せないということ。
いつもは上から私たちを見下ろしている藤の枝たちも、雪の地面に着地してびっくりしているだろうなー。
左はボーゼンと佇む九代目。
日光の誰もが初めての大雪でした。
2月16日。
ここはどこでしょう。
御用邸に通じる店の前の本町通り。
信じられないことに、2回目の大雪のときは2日間車の走行が不可能でした。
真っ青な空の下、雪をかき分け、第2分団の消防車が、雪に埋もれた消火栓の発掘確保に西町地区を回っています。
市民の安全のために日夜頑張っております。
てなわけで副分団長の九代目も行ってしまった。
お~い、自分のうちの車はまだ埋もれているよ~。
明日の出前、どうするんだよ~?!
仕方ないので一人で黙々と雪かきをしていたら、前の床屋さんが手伝ってくれました\(^o^)/
遠くの旦那より近所のお兄さん、本当に助かりました。
ありがとうございます!
1月28日から2月2日まで日光で冬季国体が開催されました。
真っ青な空に日光連山が映える中、日本中の若い選手たちが力いっぱい躍動する姿に感動。
地元出身の選手も大会新記録を出しました。
日光では18年ぶりの冬季国体でしたが、九州から選手の応援に訪れたご家族が、「国体に参加出来て、世界遺産も観光できるなんて幸せ!」とおっしゃってくださり、こちらまで嬉しくなってしまいました。
2月7日から11日まで、日光冬のキャンドルページェントが近所の含満ヶ淵(憾満ヶ淵)で行われました。
高井家の雪の庭の上に冴え返る冬の花火。
宴会のお客様も飲みながら、ヒューンという音を聞き、おー上がった上がった~。
お酌のお姉さん達そっちのけで見入る人。
別に俺はいいや酒があればと飲み続ける人。
いろいろでございました。
おかげさまで、贅沢なひとときでした。
愛車初代ミラジーノも雪に埋もれてお出かけどころではなくなりました。
8日の大雪。40センチは積もったでしょうか。
日光市内も高速も除雪が大変でしたが、東京は交通が鉄道も空も大変だったようですね。
また今週末も降る予報で心配です。
別に白黒モードで撮ったわけではありません。
色彩のない庭。
植木もじっと息をひそめて、降り続ける雪の精に気づかれないように隠れているかのようです。
高井家の庭の雪景色は最高ですが、ちょっと多すぎるみたい。
樹齢100年以上のツゲの樹の雪払いをしなくては。
いや~。
立春も過ぎたというのに厳しい寒さ。
毎年恒例の(楽しみの?)、蹲の井戸水のつらら。
これができる朝は本当に寒い証拠です。
昭和3年築の高井家の朝は、全館冷蔵庫。
東京生まれのおかみのたかみは、30年たってもまだ慣れません。
春が待ち遠しい。
というか、暖かい日を思い出せないくらい日光の冬しています。
1月は新年会、初釜と寒い中にもお座敷が続き、寿の掛け軸も大活躍でした。
こうして、お客様のご要望で昔ながらの宴会のしつらいにしましたが、やはり純日本スタイルも情緒があっていいなー。
畳の生活がいかに非日常になってしまったか、とあらためて感じました。
窓際の座布団がないのは、縁側で日向ぼっこで膨らませているからです。
中川一政先生の版画です。
「雪消馬蹄軽・・・」と馬に乗った武将が弓を引いて、今こそ鷹を射んとしています。
午年にちなんで掛けてくださったのですか?と聞かれて恐縮。
実は年中です。
奥の部屋に行く廊下の突き当たりにいつもかけてあります。
1月3日。二荒山神社初詣待合室にて。
今年もよろしくお願い申し上げます。
遅くなりましたが、カメラ回復でアップしました。
少々くたびれた九代目と女将です。
毎年、同じ場所で同じツーショットを撮ると、さすがに歳月の重みが…。寄りかかられて倒れそうな人が…。
何はともあれ、こうして今年も無事に元気で新年を迎えられるのも皆様のおかげでございます。
本当にありがとうございます!