2007-04-29

2007/4/29(Sun) 紅さして 八重にしだれて 見おさめ桜

  高井家の庭の紅八重桜が、やっと満開になりました。つぼみがずーっと今日の日を待っていたようです。いつもこの桜が咲く頃は日本中の桜便りが忘れ去られる頃。これで桜も見納めとなります。ついに、ゴールデン・ウイークになってしまいましたね。

 日光では、化け地蔵のある含満ヶ淵の公園に桜がたくさんあります。毎年忙しくて見に行けませんが、きっと見頃ではないでしょうか。早起きしてでも行くべきかもしれません。

 どんな花でもそうですが、やはり、咲き初めの一生懸命な花色の頃が一番きれいです。なんだか、女性みたいですね。



2007-04-26

2007/4/26(Thu) 寒き夜の 雨にもマケズ 職人魂

  昨日はゆば料理のテレビ取材がありました。12チャンネル「ドライブ・ア・ゴーゴー」という旅番組です。(5月20日(日)18:00-18:30放映)吉本興業の石田靖さんという関西の人気タレントさんがご来店。ドライブで、奥日光、世界遺産、ゆば料理を楽しむという企画です。道中の様子は石田さんのHP↓

http://mycasty.jp/ishida/html/daily_2007/d_2_2007-04-25.html

 寒い雨の降る中、芸人さんも大変ですが、スタッフの方達も大変でした。夜遅くまで、納得のいくまで料理の撮影を続ける姿に、職人魂の気迫のようなものを感じました。

 石田さんは42歳とは思えないくらい若々しく素敵な方で、共演の金田美香さんは本当に可愛いお嬢さんでした。皆さん、華やかな世界でもスターさんも裏方さんも大変なんですねー。



2007-04-22

2007/4/22(Sun) その名こそ あやかりたしや 延齢草

  今年もエンレイ草が咲く季節になったのですね。これは茶花エンレイ草ですが、白花も咲きました。花よりも、三つに分かれた立派な葉が見どころの山野草です。以前は近所の山にもたくさんありましたが、最近はすっかり姿を見なくなりました。

 高井家の庭では、ゴールデン・ウイークが近くなるといっせいにいろいろな花が咲き始めます。庭仕事も店の中も忙しくなるので、ぼんやりしてもいられません。でも、暖かくなるということがこんなにありがたいものだとは。花や生き物に代わり天に向かってお礼を言いたくなりますね。



2007-04-21

2007/4/21(Sat) 御祥忌や 三代様に ホー法華経

  昨日の4月20日は、徳川三代将軍、家光様の御祥忌でした。輪王寺の大猷院で法要が行われ、輪王寺一山の僧侶たちの声明が霊廟に響きます。高井家の九代目も参列いたしました。家光様は1651年に48歳の若さでなくなりましたが、初代将軍家康を「親方様」と呼んで、心から尊敬していたそうです。

 毎年、4月は開山会、強飯式、弥生祭、御祥忌など社寺の行事が続き、日光は本格的な行楽シーズンを迎えます。やっと陽気もよくなって、うぐいすや野鳥たちもにぎやかに歌い始め、高井家の庭の花たちも次々に咲き出しました。



2007-04-20

2007/4/20(Fri) モリアオの 初鳴きくじく 寒さかな

  寒いよー。本当に寒かった!弥生祭の翌日も雪が降りました。せっかく春が来たと喜んだのもつかのま。日光は再び冬になってしまいました。庭の花たちや生き物も戸惑っています。

 そーです!今年も目覚めました。高井家名物、モリアオガエルの合唱!今年の初鳴きは4月12日でした。なんと去年と同じです。よくまあ、カレンダーもないのに正確だこと。ただ、12日のあと、寒さのぶり返しでしばらくお休み。今夜から復活しました。

 きっと鳴いてはみたものの、「あれ?季節をまちガエル?」と言ったかどうか…写真は去年の木登りモリアオ君。今年はまだ声だけの再会です。



2007-04-17

2007/4/17(Tue) 若い衆の 袴正しく 弥生祭

  今日は氏神様、二荒山神社の弥生祭でした。あいにくの雨で寒い一日となりましたが、とどこおりなく神事、つけ祭りとも執り行われました。日光地区の東西12町内から花家体が献備され、お囃子が奉納されます。

 昼どきには、神社境内において「名刺交換」という町内ごとの使者の挨拶まわりを受ける儀式があります。普通は膝まずいて口上を述べるのですが、雨天の時は立ったまま受けるのを初めて見ました。

 これは、西町当番町の大工町さんのハンサムな「若いしさん」が礼儀正しく使者を待っているところです。かっこいいなー。



2007-04-15

2007/4/15(Sun) 心あらば 所作にあらわる 形かな

  どうでしょう。とてもこれが初めての茶道体験とは思えないくらい、ビシッと形が決まっています。フランス人国際交流員のロマンちゃんのお母様です。ご家族で日光にお見えになりました。 一度見ただけで、このような姿勢ができるなんてさすが。きっと、すぐに心を集中させることが出来る方なのですね。

 ちょうどミシュランガイドの日本版のお話も出て、それではということで、このあと化け地蔵や東照宮を見学することになりました。ロマンちゃんは、日光のことをよく勉強していて、東照宮のことは私よりも詳しいぐらいです。本当にえらいですねー。やっぱりDNAが優秀なのかなー。



2007-04-12

2007/4/12(Thu) ミシュランの 星の便りや 桜咲く

  去年の5月に、フランスの格付けガイドブック、ミシュランが初めて日本に取材に来たことを書きましたが、いよいよ、そのガイドブックがフランスで4月4日に発売されました。日光は、京都や奈良などと並び、観光地として三ツ星。

 なんと、その日光のなかでも特に見逃してはならないベスト3に、東照宮と大猷院、化け地蔵、そして高井家が選ばれました!思わず、クリスタ記者さんとの日本文学談義に花を咲かせた1年前の夜のことを思い出してしまいました。

 ちょうどフランスにいる娘が訳してくれたのですが、秋には英語版も。これをきっかけに日光に外国のお客様がたくさん訪れてくださるとうれしいですねー。ちょっと責任重大ですが…



2007-04-10

2007/4/10(Tue) 忘れえぬ 一期一会の 花ごころ

  昨日、大きな花かごが届きました。見知らぬ名前の方から…

そえられたカードには、「Thank you very much for your great hospitality yesterday.」とあります。きのうは素晴らしいおもてなしありがとう、という意味です。???

 感激ー!国際機関の方でしたが、この気配り。やはりお国を問わずうれしい気持ちを相手に伝える、ということは重要なんですね。

 この広い地球の上で、たった一日出会ったご縁。私にとって忘れられない人生のひと時になりました。まさに一期一会。外国の方から、大切な禅の精神を教わったような気がします。美しいお花を見ながら、すっかり感心してしまいました。



2007-04-09

2007/4/9(Mon) 猩々の 花かしましく 戯れぬ

  日光では、毎日いろいろな花が咲き乱れ始めました。今日は鶯が鳴き始め、庭しごとも初鳴きに聞きほれて、小雨もなんのその。猩々袴もたくさん増えて、そのピンクの頭を寄せ合って咲く様子は、まるで若い娘さんが楽しそうにおしゃべりをしているようです。おかげさまで雑草もあちこちチョロチョロ。大女将は池のカエルさんにもご対面したそうです!本当にめぐる命のことわりを忘れず、生き物たちはエライですねー。

 おかみのたかみもそろそろ目を覚まして、新しい季節においつかなくちゃ、と張り切りだしました。手始めに調理場のガスレンジ磨きを2日間励んだところ…か、からだ中が筋肉痛に。



2007-04-08

2007/4/8(Sun) カタクリの 姫の目覚めや 午前九時

  高井家の庭では、今カタクリがまっ盛り。いつのまにかあちこちに増えて、その軽快な花姿を披露しています。去年、ちょうどフィギュアスケートの荒川静さんのイナバウアーみたい、と書きましたが、どうしてこんなに反り返って咲けるのでしょうか?

 カタクリは夕方になるとその花弁を傘を閉じるようにたたみ、朝日を浴びながらゆっくりと開いてくるくるしていきます。今日こそ見頃かな、と楽しみに早起きして庭に出ても、咲いている場所によってはなかなか目が覚めません。9時ごろになってやっとおもむろに開き始めるその姿は、まるでお姫様が大きく目覚めの伸びをしているようです。



2007-04-06

2007/4/6(Fri) 春あらし 親のこころや 巣立つまで

  今年も2階の軒下に鳩さんが巣を作りました。しばらく庭でクーック、クッククー、と鳴きあっていたと思ったら…ということは、お見合いが成立して、卵が巣の中にいるのでしょうか?いつも1羽がずーっとお守りをしています。

 最近は急に霜が降りたり、雷が鳴ったり、大風が吹いたり天候が不順。雛がかえるまで親も心配ですね。鳩さんが来ると、高井家の庭の生き物たちがそろそろ目を覚まし始めます。

 それにしても、ここで生まれた鳩さんは、大きくなるとどこに行くのでしょうか?毎年2羽育って行くのですが。



2007-04-01

2007/4/1(Sun) 開山の 祖をしのびつつ 古道行く

  今日は4月1日。「開山会(かいざんえ)」です。奈良時代766年に日光山を開山した勝道上人の命日です。東照宮裏の古道・滝尾道入り口近くの開山堂で法要が毎年執り行われます。そのお堂に裏には勝道上人のお墓があり、苔に包まれてひっそりと静かに眠っています。輪王寺一山の僧侶の鮮やかな僧衣が、まだ枯れ木の深山に美しく、読経の声も厳かに響きわたりました。

 うららかな春の木漏れ日を浴びながら、滝尾道の散策はいかがでしょうか。神橋から滝尾神社まで片道1時間ぐらい。だれもいない史跡めぐりもまた格別です。

 明日はいよいよ強飯式です。



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