2010-10-04

2010/10/4(Mon) もみじ葉も わけを聞いたら いろいろと

 高井家の駐車場の楓は9月初めから紅葉してしまいました。となりの木はまだ緑。ということは、季節のせいではなくて、どうやらこの木の事情のようです。植木屋さんの言うことには、根元に虫がいたそうで、きっと弱っているため最後の力を振り絞って色づいているのかもしれませんね。

 最近、日光の山の木々も微妙に紅葉が始まったような気がしますが、木たちもそれぞれ暑い夏を乗り切った物語があるのでしょうか。



2010/10/4(Mon) 永遠の みどりの宇宙 盆栽展

  9月29日から10月4日まで、二社一寺で「日本大宝樹展」が開かれました。東照宮の客殿では、見事な大盆栽が多数展示されていました。徳川家康公400年祭のプレイベントということですが、ひとつの鉢の上に広がる時間と生命の凝縮は、まさに「大宝樹」という名前にふさわしい世界!

 一本の小さな木が百年以上かけた作品で、鉢だけでも何百万円、その台座も年代モノで…と、俗な想像をしていた自分が恥ずかしくなってしまいました。



2010-09-24

2010/9/24(Fri) 秋告げる 香り先取り 日光夏そば

  ご無沙汰しております。やっと長い夏が終わりました。今年は暑さのあまり、冬眠ならぬ夏眠をしていたようなおかみのたかみです。気がつけば、日光の田畑は稲刈りも終わり、白く一面にゆれるのはそばの可憐な花。

 最近、高井家のそばを復活させました。夏そばというのは、一足先に収穫した新そばです。常陸や日光、栗山のそば粉のいいのが入るたび、九代目はそば打ち職人に変身。お客様にも好評です。

 明治の器に盛ると、まるでお祖父さんが出てきて、「まだまだ」と言いそうな。でも、そばつゆは高井家伝来のレシピです。



2010/9/24(Fri) 扇面に 花咲き鳥の 遊ぶ午後

  27日まで小泉淳作展が日本橋高島屋で開かれています。京都の建仁寺、鎌倉建長寺の天井画の龍に続いて、今年は奈良の東大寺の本坊の襖絵40面が5年がかりで完成しました。そこで私たちも久しぶりの江戸。その緻密さ荘厳さは圧巻でした!

 これは高井家のお座敷の壁にかけてある小泉さんの椿とひよどり。この絵の隣には柱掛けがあって、王維の詩、田園楽の一節が書かれています。「花落ち家僮未だ掃わず、鴬啼いて 山客なお眠る」。鳥と花の種類は違いますが、高井家ではおもてなしの心にしています。



2010/9/24(Fri) 美しき 観音様の こころなり

  ご縁があって高井家にも何点かある小泉淳作画伯の作品。この観音様の版画の軸は、優しく清らかで、そして艶やかなお姿で、拝見するたびに魅了されます。

 画伯御歳八十六。展覧会で上映されていた祈るように丹念に東大寺の襖絵を描く様子には胸を打たれました。当家を訪れて、湯豆腐談義をしてくださったのは何年前だったのでしょうか。



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