今日、11月11日は、高井家では蕎麦の日です。
ひと月ほど前からお座敷の床の間に、江戸時代の蕎麦の出前の注文書の掛け軸を下げて、先祖の商いに思いを馳せます。
ある学芸員のお客様に解読していただきました。
御覚
一、そば 五升
上粉・中粉の内
右の通り今七時までに
妙道院まで持たせ
遣わされ候よう頼み入り候、巳上。
十一月十一日 浄土院内浄輪房
高井家大人
ゆでて遣わさるべく候。
妙道院は、明治初年に消失していることから、この注文書は江戸時代のものということになります。
現在でもある浄土院さん。その中にあった浄輪房のお坊様が、今で言えば夕方の4時頃に、高井家近くの御用邸そばの妙道院まで、ゆでて届けてくだされ、というデリバリーオーダーです。
好みの粉の配合まで書いてあるところがなんともリアル。
きっと、お坊様同士で、秋の夕暮れ、つもるお話でもあったのでしょうか。
今日のお客様にもお蕎麦をお出ししました。
一組はベトナムからのお客様。
初めての蕎麦体験を喜ばれ、ラッキーでした!と気に入って下さいました。
江戸時代のご先祖が聞いたら、さぞびっくりしたことでしょう!
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