2006-10-06

2006/10/6(Fri) 含満の 流れに吟行 秋深し

ここは含満ヶ淵(憾満ヶ淵)。雨の日は水量も多く人影もなく、隠れた名所です。昔、弘法大師が経を読み、対岸に筆を投げて凡字を刻んだという言い伝えが(本当に岩に凡字が)あります。元禄時代には松尾芭蕉もここを訪れています。なるほど、エメラルド色の急流に削られた巨石群。岸辺に佇めば、つい詩心が…

「轟々たる水音我が心を磨くただ岸壁を洗わず」むむむむ。「秋なれば愚者も庵に漢詩めく」ぷぷぷぷ。傍らの並び地蔵さん達が笑っているような気がして、思わず振り返ってしまいました。



2006-10-05

2006/10/5(Thu) 水の地の 100年の碑に 紅葉添う

  いよいよ秋がやってきました。日光では紅葉は観に行くものではなくて、紅葉のほうでやってくるものなのです。ラッキー君を連れて裏山を散歩すると、ところどころ彩づき始めました。

 これは日光水力発電第一世紀記念モニュメントです。100年前に建設された東京電力として現存する最初の水力発電所を記念して1993年10月に建立と書いてあります。華厳の滝をかたどったモダンアートが、静かな山あいにとても素敵。足元のドウダンツツジが紅くなってきました。いつもひっそりとして誰もいない不思議な広場です。

 日光の水は美味しいだけでなく、こんなところでも役に立っていたんですね!感謝。



2006-10-01

2006/10/1(Sun) 日本の 女のしあわせ 初袷

  10月1日は衣更え。高井家でも障子、座布団、のれんなどを替えました。おかみのたかみも今日から着物が袷になります。毎年「初袷」の日は、そのどっしりとした絹の重さに抱きしめられて、つくづく女に生まれた喜びをかみしめます。今日はお祝い事や法事や宴会でめまぐるしく、朝から3回も着替えました。

 これは優しい色合いの紅葉の小紋に、もうすぐお月見なので兎さんが楽器を演奏している帯です。まだ青い葉の名残に帯締めは淡緑(クリックしてみてね)。日本の女性の美じゃ、と悦に入っていたらフランスの娘から電話。

 「只今ロンシャン競馬場。ディープ・インパクトもうすぐだー!」……育て方間違ったみたいです。



2006-09-29

2006/9/29(Fri) 草むしり いつのまにやら キノコ狩り

 庭の草むしりをしていたら、あちこちにキノコが!ううむ。これは食べられるのかな?さっそくご近所のキノコ博士に聞きに行きました。「おー、これは美味しいよ。いい出汁が出るよ。」

「ホントーですかー?」おかみのたかみは念のため、「明日の朝、うちに電話して誰も出なかったら助けにきてね。」と頼みました。

 よく調べてみたら、このキノコは「ショウゲンジ茸」といって、日光では「ジョウケンボウ」と呼ばれているそうです。植え込みの陰などに50本以上はえていました。あれれ、よくみると、なんと小さい蛙君が……もうそろそろ霜が降りるけど、大丈夫かい?

 高井家の庭は、本当に季節に正直です。



2006-09-28

2006/9/28(Thu) ほんとうに 暑さ寒さも 彼岸まで

  昔の人はよく言ったものですね。9月に入り菊の節句も終わり、お彼岸も終わり、気がつけば秋風の吹く季節になってしまいました。日光は爽やかな秋晴れで、空も男体山も高く見えます。高井家の庭の花もほととぎす、大文字草、藤袴が咲いています。テーブルの上の金魚も鉢を追い出され、菊の花に占領されてしまいました。

 もうすぐ10月6日はお月見です。日光でも足利でもイベントがあるようですね。神橋の上にかかる十五夜さんを眺めながら、一献。なんてのもオツですなー。この頃になると、下鉢石の恵比寿家さんという料亭の先代さんのことを思い出します。大旦那さんは李白の詩を愛し、「月下独酌」と言っていましたっけ。献杯。



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