寿の掛け軸のオーラにつつまれて、ご家族だけの結婚披露宴。花嫁さんは黒引きといわれるクラシックな振袖姿に純白の角隠し。
いや~、本当に美しい花嫁さんでした。伝統的な日本女性の美そのもの。
こうして、テーブル席でお客様は和服、というのも素敵でした。もう一度花嫁衣裳を着てみたいと思ってしまうおかみのたかみでした(笑)
寿の掛け軸のオーラにつつまれて、ご家族だけの結婚披露宴。花嫁さんは黒引きといわれるクラシックな振袖姿に純白の角隠し。
いや~、本当に美しい花嫁さんでした。伝統的な日本女性の美そのもの。
こうして、テーブル席でお客様は和服、というのも素敵でした。もう一度花嫁衣裳を着てみたいと思ってしまうおかみのたかみでした(笑)
2階の大広間に松花堂の箱を並べて、お弁当詰め。高井家のお座敷は時々こういう使われ方もされます。畳の部屋はスペースがありフレキシブルなので、お茶会や謡の会、いろいろに変身出来ます。
ここだけの話、誰もいないときは、大の字になって背泳ぎもできるんです。床の間で掛け軸の観音様が見てますけど。
先日、高井家で披露宴がありました。鏡開きのための準備に酒樽を担いできた日光の海老蔵クン(吉田屋酒店若旦那)。
いよっ、力持ち!手際よくセッティングしてカメラ目線。いつ見てもゴキゲンなイイ男だね~!
あたりに漂う樽酒の香り。若いお二人の縁起の良いスタートにふさわしい新鮮な香りでした。
暑かった今年の夏、高井家の玄関に網戸が出来ました。内側から見る暖簾もなかなか涼しそうです。一日中風が通って気持ちが良いのですが、なにやら自分が虫籠の中にいるようです。
夜になると秋の虫の声があちこちから聞こえて、一緒に鳴きたくなるような不思議な気分。
お盆になると毎年お座敷の前に咲く花。ミソハギ。風に揺れる緑の長い茎にレースのようなピンクの花が涼しそうです。
たまには朝茶。と思ってCDをかけて大女将と一服。曲はキューバのブエナ・ビスタ・ソシアルクラブ。いいね、いいねえ~!
久しぶりにホッとしたひと時だったのでカメラを取りに戻ると、せっかちな大女将はもうお茶を飲んで行ってしまいました。なかなか性分までラテンにはなれないみたい(笑)。
先日、高井家では夏のウェディングがありました。美しい花嫁さんは日本人。羽織袴のお婿さんはフランス人。花嫁衣裳の写真を載せられなくて残念ですが、薄いオーガンジーの内掛けでとても涼しそうで素敵でした。でも、猛暑のため、本当は花嫁さんは大変だったことでしょう(^_^;)
披露宴が始まる前のいっとき、1階部分でドレスアップした列席の方々がウェルカムドリンク。夏なら、こんな洋風スタイルもいいですね。
階段の下、座敷入り口に掲げてあるこの雲龍図も小泉淳作画伯。2000年建長寺の天井画を描いたときに戴きました。5本の爪でしっかりと玉をつかんでいます。
やはり皆さん、あまり気づかれません。きっとこの龍も自然にこの家に棲みついてしまったのかも…。画像が暗いのですが、クリックしてみて下さい。こちらを見ています。
2002年に完成した京都の建仁寺の双龍図は、108畳もの大きさで、2頭の龍が大胆に向かい合う迫力の水墨画で、その下に立って見上げた時は息がとまりました!
ドラゴンといえば、二階大広間に通じる階段の天井。
小泉淳作画伯の大きな龍の絵が、縁あって高井家にやってきました。建長寺・建仁寺の天井画、東大寺の襖絵などを完成させた画伯の絵が、日光の山の小さな料理屋に…。恐れ多いことです!
不思議なことに、この絵が新しくここに架けられて一ヶ月になりますが、家族以外、この龍に気づいた人は誰もいません。まるで、この階段の壁にすっかり入り込んで棲みついてしまったかのようです。
結婚披露宴の鏡開きのために、樽酒を準備するイイ男!吉田屋酒店の若旦那です。実は、その美貌(?)ゆえ、巷では「日光の海老蔵」と呼ばれていますヽ(^o^)丿
新郎・新婦がスムーズに鏡開きできるようにこうして少し蓋を緩めておくのですね。もう、これだけで芳しい樽酒の香りがお座敷に広がります。いいですね~。
最近は一階の小部屋も椅子席をご所望のお客様が増えてきました。和室に椅子・テーブルというのもなかなか風情が…
でも、困るのが床の間の飾りつけ。掛け軸、花器もお腰掛の目線にあわせて選ばなくてはなりません。そこで、大きな梅の画の軸を…これは、作者は霞江老とありますが、「明治戊戌春三月冩」と書いてあります。調べてみたら、おお!1898年、つまり明治31年の旧暦3月の写生画ではありませんか。
むむむ、今から113年も前に描かれた梅の花…。素晴らしい迫力です!大切にしなくちゃ。
初釜シーズンも無事終わりました。炉縁も真塗りからいつもの木地に換え、こころなしかお座敷も新年の緊張感が消え、のんびりとした早春の面持ちです。
外は雪景色。お日様が低く差し込んで、まだまだ寒い日も続きますが、なんとなく日足が短くなり陽射しが力強くなってきました。
今年は紅葉も長く楽しめました。秋の高井家では婚礼の宴が続きました。最近は、親族だけで純和風披露宴を、と言う若いお客様が増えています。結婚式場ではないので、派手な演出はできませんが、そのかわりお客様の自由なアレンジが可能です。
この日は、花嫁さんのプロデュースで紅葉にマッチしたお花いっぱいのすてきな会場になりました。東京からプロのフラワーアーティストが来て早朝から飾りつけ。私もとても勉強になりました。
昨日はスイスからのお客様でした。畳に座って2時間の食事はつらい!ということで、いよいよ高井家の広間も椅子席。ちょっと明治っぽい雰囲気に。和室用の畳を傷つけない椅子なのですが、常設ではないので出し入れが力仕事です。
でも「メルシーボク!おかげで快適に食事が楽しめました♪#&*?△仏語(笑)」というお客様の声に、腰痛もなんのその。最近は日本の方も、椅子席にして下さい、というご要望が増えてきました。時代が変わってきたのでしょうか。
とはいえ、日本びいきの外国人のお得意様は、伝統的な日本スタイルの高井家のほうがずっと好き!と言います。う~む。悩むなぁ…
紅葉前線がいよいよ奥日光から降りてきます。恥ずかしながら、今日はどこが色づいたよ、という情報をお客さまから聞く日光人の私。この時期は紅葉を見に行くどころではなく、紅葉が来てくれるのを待つのみです。
庭の掃除をしていると、近くの山で鹿の鳴く声。この高いせつない声を聴くと秋の深まりを感じるとともに、あ~本当に山間の谷に住んでいるんだなぁ~と、さびしくなってきます…
床の掛け軸も鹿。真野暁亭。河鍋暁斎門下で明治の人です。毎年登場するのですが、いい絵だなぁ。クリックして拡大してみて下さい。
27日まで小泉淳作展が日本橋高島屋で開かれています。京都の建仁寺、鎌倉建長寺の天井画の龍に続いて、今年は奈良の東大寺の本坊の襖絵40面が5年がかりで完成しました。そこで私たちも久しぶりの江戸。その緻密さ荘厳さは圧巻でした!
これは高井家のお座敷の壁にかけてある小泉さんの椿とひよどり。この絵の隣には柱掛けがあって、王維の詩、田園楽の一節が書かれています。「花落ち家僮未だ掃わず、鴬啼いて 山客なお眠る」。鳥と花の種類は違いますが、高井家ではおもてなしの心にしています。
6月1日に頑張って衣更え。お座敷の障子をはずして簾を掛けたり、座布団を変えたりするだけで、爽やかな風が入ってきます。
一番奥のレトロな部屋も、すっかり軽やかな雰囲気になりました。こんなところで冷たいワインを飲みながら、ゆっくりお話をしたいですね。
お盆が終わりました。やっと夏らしい太陽が戻ってきたと思ったら、早や日光の朝晩は秋風です。
店のお花も、明るい色の竹籠から、深い茶色の花籠へ。桔梗やススキ、水引草。でも、軽々とした花もどこかはかなげな…
昼間は強い陽射しに、庭の花たちもちょっと夏バテかも。雀のお宿の木彫りの屏風の前で、夜のお座敷を待っています。
きょう4月2日はいよいよ強飯式。夕べは雪も降りました!
山盛りの御飯を、山伏が大名に食べろと強いる様子を描いたこの絵は、高井家に伝わる掛け軸の一部。慶応四年、すなわち明治元年。島君龍という人の号があります。強飯の儀の口上も書いてあるのですが、ユーモラスな風刺のタッチ。昔の日光山の勢いは大名をもひれ伏させたのでしょうか。
現在も、輪王寺三仏堂において、古式ゆかしく伝承されています。神秘的な灯明のもと、祈りの護摩が焚かれるさまは、日光のルーツが日本を代表する神仏習合の聖地であったことを思い起こさせます。
10月になってから早や一週間。忙しい日々ですが、衣更えの季節です。初袷。毎年、軽やかな単衣を脱いで、しっとりとした袷に包まれるたび、日本の女性に生まれた悦びを感じます。
そして、衣更えは着物だけでなく、座敷のしつらいも一新です。暖簾を麻から木綿へ。座布団も夏物から冬物へ。簾はしまって障子に取り替え。
ちょうどお天気も爽やかなので、大女将と一緒に、頑張って障子の張替えをしました。真っ白な障子は本当に気持ちが良いですねー。おかげさまで、また新たな気持ちでおもてなしができそうです。
とても幸せな秋の午後。なんだか、本当の四季の始まりは、秋ではないかと思うくらい、新鮮な日光の風です。